ファット アルバート_1

アメリカが誇るアクロバット飛行チームブルーエンジェル。国内外の航空ショー、またはイベントで曲芸飛行を行うチームなのですが、今年5月に引退したC-130輸送機の後継機としてイギリスで運用されていたC-130Jスーパーヘラクレスが充てられることになったと報じられています。

アメリカにおける主なアクロバット飛行チームはアメリカ空軍のサンダーバーズ、そして海軍のブルーエンジェルがあります。いずれもエリートパイロットらにより操縦させる戦闘機が用いられており、いずれも世界最高水準のアクロバット飛行能力があるとされています。

U.S. Navy Blue Angels Get New “Fat Albert” – The Aviationist

実はブルーエンジェルはアクロバット飛行を行う戦闘機以外にもC-130というアメリカを中心に日本でも運用されている輸送機を保有・運用しています。この機体は『ファット アルバート』という愛称で呼ばれており同チームの輸送任務や同じく展示飛行で使用されているのですが、実は2019年5月をもって3代目が引退しました。

これに関してアメリカの軍事系ニュースサイトによると、第4世代のファット アルバートはイギリス軍のC-130Jを逆輸入する形で運用することになったとし、英国国防省と2970万ドル(約32億円)の契約を行ったとことです。
なぜアメリカでも生産されている機体をわざわざイギリスから輸入することになったのか。その主な理由は調達コストを削減するためだと記載されており、新しい機体を保有するよりも5000万ドル(約53億円)ほど安く購入できたともしています。

ブルーエンジェルにおける歴代ファット アルバートは初代C-130F、2代目がTC-130G、そして先日引退した3代目がC-130Tとなっていました。

輸送機が宙返り飛行、圧倒的な飛行性能を見せた『LM-100J』(LM-100JはC-130Jの民間型)
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▼ファット アルバートによる展示飛行
ファット アルバート

ファット アルバートの展示飛行として有名なのは機体後部側面に固体燃料ロケットを搭載した短距離離陸です。しかし、2009年を最後に固体燃料ロケットの在庫が無くなったことで以降は実施されていません。生産されなくなった理由については主に機体本体のエンジン出力が向上したことにより短距離離陸が可能となり展示飛行以外にはこのような装置は必要無くなったということが理由だとしています。



3代目ファット アルバートの総飛行時間は3万時間に達していたといい、4代目の同隊での運用は早くても2020年になるとのことです。

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