image_298

韓国では飲酒運転による交通事故が問題視されているのですが、昨年飲酒した状態で車を運転しカフェに突っ込んだ挙げ句、その場から逃走した63歳のドライバーが判決で無罪になったと報じられています。

韓国メディアSBSによると、2018年2月にソウル松坡区にあるカフェの窓に突っ込んだ63歳のドライバーに関して警察の取り調べの結果、裁判所は飲酒運転ではなかったとして飲酒運転疑惑については無罪を言い渡したとしています。

카페 돌진 후 사라진 음주 운전자, "무죄" 선고 받은 이유

記事によると、63歳の男はカフェの駐車場に自動車を停めようとしていたところ何らかの理由によりカフェのガラス窓を突っ込み停止。しかし男は警察に通報するなど一切現場で対応をとらずその場から逃走しました。

男は事故後7時30分が経過したときに警察署に出頭。このとき警察署ではアルコール検査を受けたのですが、血中アルコール濃度が0.187%(事故時の推定値アルコール濃度)となりこの数値は免許都営消しの数値だったとしています。韓国では最近飲酒運転の法律が代わり0.08%以上で免許取り消しとなります。比較として日本では0.15~0.25mg(0.015~0.025%)で免停と90日及び3年以下の懲役又は50万円以下、0.25mg(0.025%)以上で免許取り消しと5年以下の懲役まは100万円以上の罰金となります。

これに関して男は「交通事故を起した後に酒を飲んだ」と主張し、事故当時酒は飲んでいなかったと飲酒運転疑惑を否定。しかし、警察による3度目の調査で男は事故前の1時間半前にも焼酎を1本飲んだと自供しました。

なぜ男は無罪となったのでしょうか。まず検察は飲んだ酒の量と時間から当時の血中アルコール濃度を逆算し0.172%で交通事故を発生させたと主張しました。しかし国立科学捜査研究員が計算した結果、事故当時被告人の血中アルコール濃度の0.042%だったと推定し、裁判官は検察側証拠だけでは疑惑を認めるのに不足していると判断しました。

加えて男が交通事故を起したのは道路ではなく駐車場であり、仮に飲酒運転をしていたとしても処罰を受けることはないと判断したとのことです。韓国国内でも疑問の声が寄せられているとのことなのですが、同様の事故を起した場合、日本ではショッピングセンターや飲食店の駐車場など不特定多数の人が利用する場所は一般的に道路と同じような扱いを受けるため道路交通法が適用されます。