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イギリスが現在配備しているタイフーン戦闘機の後継機として開発を進めている第6世代戦闘機テンペストに関して、国際パートナーとしてスウェーデンが初めて参画する国になるなどと報じられています。

アメリカの軍事系ニュース専門サイトdefensenewsによると、業界関係者の話として今月19から21日にかけイギリスのフェアフォード空軍基地で開催されるロイヤル・インターナショナル・エア・タトゥーの場で第6世代戦闘機『テンペスト』の開発計画に両国政府と産業界が参加した上で参画の発表がされると報じています。

Sweden to join British ‘Tempest’ next-gen fighter push
瑞典加入英国六代机项目 预计将在2035年首飞_军事_环球网

イギリス政府は現在テンペストの開発にあたって20億ポンド(25億ドル、2700億円)を拠出することを決めており、現在開発に向けて軍需大手BAEシステムズの他、ロールスロイス、MBDA(ミサイルメーカー)、またレーダーシステムの主要供給元であるレオナルドが担当しています。

▼2018年に展示されたテンペストのモックアップ(参考)
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イギリス政府の関係者によるとテンペストの開発プログラムは国際的なパートナーによる出資や技術の協力で進められる計画だとしており、その潜在的なパートナーとしてはスウェーデンをはじめイタリア、トルコ、そして日本が挙げられていました。具体的にどのような話が進められているのかは不明としながらも、先日開催されたパリ航空ショーではイギリスは12カ国と協議を行ったとしています。

イギリスとスウェーデンの関係についてはスウェーデンが配備しているグリペン戦闘機の初期バージョンはイギリスのBAEシステムズがスウェーデンのサーブ社と協力し生産を支援していた他、BAEシステムズは2004年までサーブ社の株式を35%保有していた歴史があります。


気になるのは同じく欧州で開発が進められることになったフランス・ドイツ・スペインが共同で開発を進める第6世代戦闘機Future Combat Air System(FCAS)です。記事によると業界関係者の中には「最終的にイギリスはFCASに加わる可能性もある」という主張もあるとも記載されています。



これに関しては当然そのような意見も出てくることは常識的に考えられるのですが、いずれにしてもEU離脱問題を見ても大陸側とは距離を置くイギリスがFCASに参加する可能性はあるのかは未知数であるのは間違いありません。

いずれにしても私達に日本人としてはアメリカや欧州では第6世代戦闘機の開発が既に始まっている一方でF-2戦闘機の後継機として第5世代戦闘機を開発を目指しており、F-3が誕生した数年から10数年以内にも世代遅れの戦闘機となる可能性はゼロではないということは気がかりなところです。

記事によるとテンペストは2040年代にも現在のタイフーン戦闘機を置き換える形でテンペストを配備していくと記載しています。