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K1戦車の後継として開発された韓国の主力戦車K2。これに関して動力装置(パワーパック)として国産開発したものが長年不具合に見舞われ依然として開発が終了していなかった問題に関して、使用されていた3本のボルトが原因だったなどと報じられています。

韓国のソウル新聞によると、『名品国産武器』などとして挙げられるK2戦車の変速機問題に関して動力装置内のボルト不良のため発生していたことが明らかになったと報じています。

[서울신문] [단독] K2 전차 변속기 결함…원인은 불량 볼트 3개

記事によると国防技術品質院が発行した国防品質研究論集2号に掲載された報告書で明らかになったもので、『1500馬力変速機初期生産耐久試験故障の原因分析』というタイトルによると2016年1月から2017年2月にかけ6回の国産変速機の耐久テストを行った結果、6次試験時に変速機内のクラッチオイルの圧力低下が発生したことが分かったとしています。
原因を突き止めたところ、クラッチ圧力板と呼ばれる構造を固定するボルト1本の先端部分が破損していたことが明らかになったとし、その周辺にある同様のボルトについても首の部分に微細亀裂が生じていたとのことです。

▼K2戦車


研究チームによるとこのボルトは単純に構造物を固定するためのものではないとし、「変速機の核心部品でもある変速機内部にあるボルトであり、クラッチ圧力板とディスクキャリアを固定するものだ」「ボルトに破損が生じた場合、オイルの圧力が低下してしまうことで結果的に変速機全体の機能や性能にも影響を与えることになる」としています。

ボルトが破損した原因については、ボルトで挟められる部品の穴に不具合があったといいボルトに与える金属疲労が増したことで破壊したとしています。またクラッチ圧力版のボルト穴が正しく処理されておらず0.1mmほどズレがあったとしています。

K2戦車のパワーパックについては『戦車電力近代化』を掲げられ1990年代半ばから実に20年以上もの歳月をかけ今も開発がつづけられいるというものです。しかし2009年にエンジンの欠陥が発見されたのを機に2010年には今回のボルトが原因だとするパワーパックの欠陥が発覚していました。

このボルトについてはドイツ製だったとしており、試験が1年1ヶ月行われた6回の試験ではパワーパック内の12のボルトうち3本が破損していたとのことです。