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アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国及びインドやパキスタン、そして北朝鮮が保有しているのは核兵器です。この大量破壊兵器に関してアメリカは日本と韓国それぞれに非戦略的核能力の共有を強く検討するべきだと主張していることが明らかになりました。写真はトルコに配備されているアメリカの核兵器

これは国防大学の刊行物『Joint Forces Quarterly』に掲載されたアメリカの軍事専門家の主張として、軍事専門家グループはアメリカが北朝鮮からの核の脅威に対抗するため東アジア、特に日本と韓国に対してアメリカの核兵器を共有することが望ましいという提案をしているとのことでうs.

US Military Experts Propose Sharing Nuclear Arms with Japan, South Korea

これは4人の陸海空出身の軍事専門家による提案だとしており、配備するのは大陸間弾道ミサイルのような兵器ではなく非戦略的核能力(ここでは航空機で運用可能な核兵器)としています。

▼航空機運用型の『B61』。アメリカが開発したほぼ全ての機体で運用可能な核兵器で核出力は0.3-340キロトン(広島型原爆換算で0.3~22.6倍)
B61

具体的にどのような運用方法になるのか。これはアメリカが北大西洋条約機構(NATO)の一部、ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ、トルコの国々が実際に行っている核兵器の共有『ニュークリア・シェアリング』と似ているとしており、日本と韓国に実際にアメリカ軍が管理する核兵器を配備し、日本とアメリカ、韓国とアメリカが合意した上で核兵器を使用できるというものです。ただし、東アジアの場合は核兵器の使用についてはNATOのニュークリア・シェアリングとは変更が求められる可能性があるとしています。

日本と韓国との核の共有は北朝鮮を抑止するために必要な「地域共同演習による軍事パートナーシップ」を改善することを示唆するとしており、この動きこそが北朝鮮の核兵器計画を終わらせるための強い理由になることを示唆しているとしています。

専門家の1人は「北朝鮮が今後も核兵器を維持し続けるとなると日本と韓国の国内政治が変化する時がくるかもしれない」とし核兵器の共有はより理にかなっているとのことです。
*抄訳したものを掲載しています