ノロウイルス

韓国の複数メディアによると、釜山北部の蔚州郡(ウルサン)で小学生らがノロウイルスに感染したことに関して、汚染された水を提供したレストラン経営者に執行猶予1年、懲役6ヶ月の判決が言い渡されたと報じられています。

昨年10月13~14日、蔚山市蔚州郡で体験学習として訪れた小学生らに農業用水として申請された水を飲料水として提供したとしてレストラン経営者に判決が言い渡されたと報じています。

체험학습 초등생에 농업용수를 식수로 제공…집행유예 선고 | SBS 뉴스

この事件は、当時料理を作るという体験学習で提供された水が実は農業用水だったというもので、そもそもこの水は水質検査が行われていない地下水だったといいます。しかし、この水が何らかの理由でノロウイルスに汚染されており、飲料水とした出された地下水を口にした17人の小学生が感染し下痢や嘔吐などの食中毒を発症したというものです。

蔚山地裁によると、レストラン経営者対し業務上過失致傷と食品精製法違反の疑いで懲役6ヶ月、執行猶予1年、さらに120時間の社会奉仕活動を命じたとしています。

裁判官によると「この事件は被害者が多くでたものの、被告人が被害を悔いて再び同じ事故を起こさないよう水道水の工事をしたこと、また被害者の6人が処罰を求めていないなどを考慮した」としています。

地下水のノロウイルス汚染

「地下水であればノロウイルスに汚染されている可能性は無い」と思ってしまうものの、なぜ大規模な感染となっていしまったのでしょうか。その理由までは記載されていないものの、実は日本でも過去に地下水が原因のノロウイルス感染が報告されています。

国立感染症研究所によると2005年に秋田県の山間部で集落の多くの人が一度にノロウイルスに感染したという事例があり、調査の結果井戸水とそれを供給する簡易水道に原因があったことが明らかになりました。飲料水となる井戸のわずか2m先に川が存在し、その川には集落の生活排水が流れ込むような構造になっていたといいます。結果、生活排水によって汚染されやすい位置に採水場所があったこと、塩素滅菌機が正常に動いていなかったことが原因で結果的にノロウイルスの広範囲感染となりました。