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韓国の複数メディアによると、2日午前に北朝鮮から発射された弾道ミサイルに関して北極星3号という潜水艦から発射可能な弾道ミサイルである可能性が高いと報じられています。

韓国メディア『マネートゥデイ』によると、今回北朝鮮が発射した弾道ミサイルに関して、発射時刻は韓国時間で2019年10月2日午前7時11分、発射地点は日本海に面した北朝鮮中部の江原道から北東の海上だったとしており、発射されたミサイルは1発だったとしています。

北 해상발사 탄도미사일, '북극성-3형 SLBM' 추정(상보) - 머니투데이 뉴스

合同参謀本部によると「今回発射した弾道ミサイルは北極星系列と推定される」とし「追加の情報は米韓情報当局が分析中で私達の軍は追加発射に備え関連の動向を監視しながら態勢を維持している」としています。

北朝鮮が命名した『北極星』シリーズの弾道ミサイルは2015年に初めて公開されたもので潜水艦発射弾道ミサイル(以下『SLBM』)として核弾頭を搭載可能な能力があります。

▼北極星1号
北極星1号

北極星シリーズは1号が2016年8月に日本の防空識別圏内に落下させたSLBM『北極星1号』型、これを陸上発射型に改良した『北極星2号』型(2017年2月12日初打ち上げ)、2017年8月には金正恩党委員長による国防科学院化学材料研究所視察の記事内に「水中戦略弾道ミサイル『北極星3』」と書かれた図面の写真を掲載されていました。

▼北極星2号
北極星2号

韓国軍当局によると北極星3号は最大射程は3000km以上の中距離弾道ミサイルに分類しており、今年7月に金正恩委員が視察した新型潜水艦に搭載可能な兵器となっていると言われています。この新型潜水艦に搭載可能な北極星3号は3発と推定されており、今回試験が成功したことを受けて実戦配備が近いものと考えられます。



今回発射された弾道ミサイルに関しては最高到達高度は910km、飛行距離は450kmとされています。

北極星1号については通常確度で発射した場合の射程は1000km、燃料搭載量を最大にした場合(正しくは弾頭重量を下げた場合)の最大射程は2500kmなどと言われており、この改良型となれば射程は大幅に伸びている可能性があります。

ただ、今回発射した弾道ミサイルに関して先月末の段階でSLBMの発射の可能性があると報じられており、岸壁に置かれたトラックに搭載されていた円筒形の容器については全長10.35m、幅1.75mだったとされ過去に確認されていた北極星1号と同じものだったとされており、現時点で北極星1号か3号なのかは正確には分かっていないものと考えられます。