K-11

陸軍の兵士が使用する小銃。各国様々な兵器が使われているのですが、国内の技術力で開発されたK-11という小銃の命中率がわずか6%だったとし事業が停止となったと報じられています。

日本の自衛隊であれば89式小銃、アメリカであればM4という小銃が使われており、弾は西側共通の『7.62x51mm NATO弾』 が使えるという特徴があります。今回問題となった韓国陸軍のK-11についてもNATO弾が使用できる小銃なのですが、その命中率が500mからの命中率が6%に過ぎなかったことが明らかになり事業が中止となったと報じられています。

[단독] “명중률 6%” 이것은 복권이 아니라 ‘소총’입니다 > 뉴스 9 > 정치 > 뉴스 | KBSNEWS

これは韓国のKBSが独占で報じているもので、この銃は「国内の技術力で開発された小銃」としてこれまで宣伝し続けてきたといいます。しかし、KBSが今年5月に入手したという試験射撃映像では距離500mから50発撃つという内容だったものの命中したのは3発で命中率はわずか6%に過ぎなかったとしています。
韓国軍では自動小銃における500mでの命中率は50%と掲げているらしく大幅に低い数値になってしまったとのことです。

▼K-11


K-11は2000~2008年に設計され2010年には量産開始。そして同年に配備されています。現在まで19年間にかかった開発費(製造費を含む)1100億ウォン(約100億円)以上になるとしています。ではこの間低すぎる命中率が問題視されなかったのかという疑問がでてくるのですが、これに関して記事によると、2011年、つまり量産開始から1年後に行われた同じ試験では命中率が8.8%となっていたそうです。しかし韓国国防部は何故か合格判定をだし現在まで配備し続けられました。その後、命中率は高くなるどころか逆に低くなり6%という数値にまで下がってしまったとのことのようです。

KBSによると2014年に朴槿恵大統領政権下の大統領府および監査院が性能(命中率を含む)を問題視していたものの何故か事業が継続されたといいます。

実はこの銃、命中率以外も弾薬の爆発事故や破裂、亀裂が生じるなど様々な事故が相次いでいたといいます。明らかな欠陥がある小銃にもかかわらずK-11の開発に携わった12人の人間はこれまで表彰されるなどしていたとのこと。

今回の事業停止の判断は先月末に監査院が通知したものだといい、防衛事業庁は今月中にも最終的な事業計画を発表するとのことです。ちなみに今後も事業継続された場合は合計で3000億ウォンの予算が投じられることになるとしています。

ウィキペディアによるとこの銃は914丁が配備されたのみで製造は中止されており、2018年には戦力化中断が決定されたと記載されています。K-11の有効射程が300mとなっており、日本やアメリカで使用されている銃の500mと比べると明らかに命中率に問題があるというのが伺えてます。