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相次ぐ自然災害は地球温暖化に理由があるということでクリーンなエネルギーを生産するため注目されているのは再生可能エネルギーです。その中でも太陽光発電は大量に建設されているのですが、韓国では2017年に竣工した水上設置型太陽光発電所というものがあります。水上に浮かべることで生態系に著しく影響がでそうなのですが、結果はどのようになったのでしょうか。

韓国メディア中央日報によると、韓国の中部にある忠清北道忠州市。ここにある忠州湖に2017年12月に完成したのは年間4037㎿hの電力を生産している水上設置型太陽光発電所です。この電力量は1000世帯が1年間使用する電力とのことです。

設置された湖の岸壁から5分ほどの位置。ソーラーパネルは合計8000基されており面積にして37,000m2でサッカー場の5倍ほどになるといいます。

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実はこの発電所を設置することで水産業に影響が出るのではないか、水質汚染も問題になるのではないかという懸念が多く出ていたといいます。運営する韓国水資源公社によると毎年行っている調査では発電所の設置による水質の影響は全く無かったどころか、太陽光発電所の周辺に稚魚が集まり魚の個体数も少し増えていることが確認されているとのことです。
またソーラーパネルの洗浄で水質汚染が懸念されたことについては風雨により自然に洗い流され発電性能については十分に維持できているとしており、洗剤を使用した洗浄は行っていないとしています。

韓国では2012年に水上設置型太陽光発電所の研究として0.5MW規模のものを建設し国内初の事業として実用化に至りました。現在国内の3ヶ所で忠州湖と同様の水上設置型太陽光発電所が稼働しているとのことです。

水上設置型太陽光発電所に関して大学の電気工学科教授によると、涼しい水面に設置することでモジュールの温度が上昇しにくく一般的な陸上設置型に比べ10%ほど出力が高まっているとしています。また農場や森林を切り開き設置する陸上設置型に比べて環境にも優しいとしています。

またアオコが増加するのではないかという懸念についてはモジュールごとに間隔を空け太陽光が通過するようにしている他、ダム面積の5%に設置していることもありモニタリング結果ではそのような傾向は確認されていないと説明しています。