
今月、ロシア空軍の戦闘機が韓国の防空識別圏に侵入したことについて、韓国国防部は当初Su-27 フランカーと発表していたものの、今月24日に分析を行った結果、第4世代戦闘機としては最新鋭機となるSu-35に訂正したと報じられています。
簡単にまとめると
- 当初、侵入したのは『Su-27』と発表
- この判断はパイロットの目視による観測
- 後に撮影された写真等から『Su-35』と訂正
- 両機は酷似しており日本の国防省も誤って発表したことがある
韓国メディア『ノーカットニュース』によると、今月22日韓国の防空識別圏に侵入した6機のロシア軍機のうち3機に関して、韓国軍は当該機を『Su-27』と発表していたものの、24日定例記者会見でSu-35に訂正したと報じています。
우리 軍 헷갈리게 한 러시아 전투기 Su-35 - 노컷뉴스
これに関して記事では「韓国軍の体面を汚した」などと報じているのですが、なぜ見間違えてしまったのでしょうか。合同参謀本部の釈明によると「パイロットの肉眼で判断したもので、その後すぐに分析を通じて機種を正確に認識した」と話しています。具体的に何を分析したのかについては、作戦終了後、戦闘機から撮影された写真や映像を分析した結果、最終的にSu-35と判断したとしています。
あまりにも似た両機
Su-27とSu-35はいわゆるフランカーファミリーと呼ばれており、実は外観はほぼ同じです。これを数百m離れたところから見た場合、パイロットであっても判断できるのかは疑問があります。
こちらがSu-27とSu-35の違いです。Su-35はSu-27の発展型であり発展型であり機体形状は極めて酷似しています。ただ、機体最後部にあるテールコーンの形状が違う、垂直尾翼の大きさが若干違うなどの差は見て取れるものの上空で立体物として見た場合はこの違いを見分けるのは極めて困難と考えられます。
▼Su-27

実は同じような間違いは日本でも発生しており、2018年9月に日本海上の防空識別圏に侵入したロシア軍の戦闘機について当初同じくSu-27と発表していたものの、後にSu-35(Su-35S)に訂正していたことがあります。このように『軍』について多少知っている一般人どころか現場のプロであっても見間違えてしまうのがこの機体です。
▼Su-35
