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冬を前に各地では紅葉が広まりつつありますが、街なかで紅葉を感じる代表的な樹木といえばイチョウ木です。しかし、韓国では街路樹として植えられたイチョウの木を今年9月末に他の木に植え替えるという対策が実施されたといいます。もちろん原因は今の季節に問題になり始める匂いです。

韓国メディア『聯合ニュース』は今年9月ソウル市の永登浦区という地域で4億ウォン(日本円で約4000万円)の費用をかけ植えられたイチョウの街路樹237本をすべて植え替えるという対策が実施されたといいます。

なぜイチョウを植え替えることになったのか。その原因は銀杏が落ち始めることに相次ぐ悪臭苦情が理由です。

記事によるとイチョウの木一本あたりの交換費用は100~150万ウォン(10~15万円)で、植え替えられるのは同じイチョウなのですが果実がつかない雄木とのこと。この地域では2015年より雌木から果実のつかない雄木に植え替え作業が特に人通りの多いところから続けられているとしています。

また韓国では交換作業が間に合わない地域では10月以降から果実の早期収集作業を行うなどし悪臭を予防する計画があるとしており、回収された銀杏はソウルの保険環境研究院の検査をへて地域の社会福祉施設に寄付し、合わせて回収した落ち葉については堆肥としてリサイクルされるとのこと。

このイチョウについては記事では国立山林科学院が開発したDNA分析を介して全く果実がつかないイチョウだと説明されているのですが、イチョウは雄木であれば銀杏はつけることは当然ありません。

このようなイチョウの銀杏による悪臭苦情は韓国のみならず日本でも頻繁に寄せられているらしく都市部では同様に果実のつかない雄木への植え替え作業が行われているとのことです。

ちなみになぜわざわざイチョウが植えられているのかについては諸説あるのですが、韓国メディアによるとイチョウは他の種に比べて病気や虫、また公害にも強く、秋には紅葉が美しいことから街路樹には最も適した品種としています。