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今年も台風被害から豪雨まで自然災害が相次いだ年になりましたしたが、そのような被災地で耳にすることになったのは自治体から発せられる防災無線です。このサイレンを鳴らすスピーカーは比較的小型のものが付いているのですが、一方中国では人が乗り込む巨大サイレンが開発されました。

これは今年5月に開催された北京国際軍事および民間機器展示会で展示されていたもので、その民生用機器の一つとして展示されており、最も目を引いていたものが今回紹介する巨大サイレン発生装置です。

狮吼功来了!中国造的世界最大防空警报器亮相

具体的にどの企業が作ったものなのかは不明なのですが、全長は3m、高さが2mあるという世界最大のもので、出力は260馬力、音声伝達距離は10km。1基あたり最大で200平方キロメートルの範囲をカバーできるとしています。ちなみにサイレンから30m以内は人体に対して非常に危険な音量になるとしています。

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性能しては稼働からわずか3秒で警告サイレンを鳴らすことができるとしており、利用箇所は例えば貯水池や発電所、空港、軍事施設などの警備を目的で運用する以外も、津波や洪水といった自然災害の早期警報器としても機能するとしています。

写真を見る限り、外部からの電力で動くのではなく搭載したエンジンで自立稼働するというものになっているらしく、本体も360度回転するという仕様が見て取れます。

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日本では豪雨や台風などの災害時に吹き付ける雨音や風邪で「防災無線が全く聞こえない」ということをよく耳にします。一方でテレビやスマホ、またラジオでも警報を見聞きできる時代にこのようなサイレンがどれほど求められているのか。それでも非常事態は雨や風を伴う自然災害だけではないことを考慮すると、常に人の耳に届くサイレンの設置は必要不可欠なものになっていると思われます。