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太陽系内に無数に存在する小惑星。サイズはボールサイズから1kmを超えるものでま様々なのですが、今月18日に直径220m程度の小惑星が地球に大接近するとNASAが発表しています。この小惑星は地球に対してどの程度脅威となる存在なのでしょうか。

2019年11月18日に直径220mの小惑星が地球に異常接近することが、NASAの公開情報で明らかとなった。この小惑星は2019UR2と名付けられ、移動速度は時速約5万kmで、0.046天文単位(1天文単位は地球から太陽までの距離=約1億5千万km)まで地球に接近する。

財経新聞
今回地球に接近すると予想されているのは『2019UR2』という小惑星です。この小惑星は楕円軌道を描いており、太陽に最も近づく時で地球と金星の間、最も遠ざかるときで火星と木星の間の小惑星帯まで遠ざかります。

この小惑星が今月18日に接近するという予想がされているのですが、具体的にどの程度地球に接近すると推測されているのでしょうか。記事によると、距離にして最も接近するときで0.046天文単位としています。

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(2019UR2と地球の軌道)

1天文単位とは約1億5000万kmで0.046天文単位は約690万kmになります。これだけではイメージすることは難しいので身近な月と比較してみましょう。月は地球から38万km離れています。つまり2019UR2は地球と月の約18倍の距離まで接近します。

この690万kmという距離は、確かに太陽系のスケールから見ると紙一重の距離になるのですが、もっと身近な月と比較すると相当離れた距離を通過していくということになります。つまりこの天体が地球に衝突する可能性はほぼゼロと見て良いと考えられます。

このよな地球に接近する天体は地球近傍小惑星と呼ばれており、すでに8000以上が確認されています。観測技術の向上で小さい小惑星も多く発見されているのですが、少なくとも今後100年程度は人類が滅亡するような大きな小惑星の衝突は無いと考えられています。