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対話型ロボットから高パフォーマンスのヒューマノイドなど様々なロボットが開発されていますが、このロボットから言葉による侮辱をされただけで私達人間はイライラするなどストレスを感じることが明らかになりました。

簡単にまとめると
  • 批判の言葉を投げかけられプレイヤーはゲームスコアが低下
  • ロボではなく人間が口にする言葉でも同様のスコア低下が確認されている
  • ロボを使うことで精神治療などの応用にも期待される
カーネギーメロン大学のコンピューターサイエンス学部はヒューマノイドロボットとして市販されているペッパーを用いてPCゲームをプレイするゲーマーに対して『批判の言葉』『称賛の言葉』を投げかけるという実験をした結果、批判の言葉を聞かされたゲーマーはゲームスコアが悪化することが分かったとしています。


内容によると、研究はインドのニューデリーで開催されたIEEEロボット&ヒューマンインタラクティブコミュニケーションに関する国際会議(RO-MAN)で発表されたもので、今回の研究は人間とロボットの相互作用に関する最初の研究の1つとしています。

具体的な実験内容を簡単に紹介すると、40人の被験者を用いて特定のゲームをプレイしてもらいこの間ペッパーから被験者に対して『批判の言葉』『称賛の言葉』の両方をなげかけ、どちらが良いスコアを出すのかというものです。

結果、ペッパーから批判的な言葉を投げかけられ続けたプレイヤーは明らかに不満な態度を示していた人もいたとしており、優秀なゲーマーであってもスコアが伸び悩むなど影響が見られたといいます。ちなみに批判の言葉については「あなたはひどいプレイヤーだと言わざるを得ない」という言葉だったとしています。

これまでの研究によると、実はこのような言葉を投げかけ人間のパフォーマンスが低下するという現象は人間が同じように口にした場合も確認されているとのことで、今回は仮に人間なくても同様にパフォーマンスが低下したことが注目する点だとしています。

記事によると、このような研究から例えばロボットを使うことで病院における精神治療用ロボットとしても役立てることができるのではないかとしており、仕事を行うだけのロボットではなく様々な分野で利用が考えられるとしています。


ネット上の書き込みや電話など、人の顔が見えない形であっても自身を批判される内容を見聞きすればストレスを感じ落ち込むというのは誰でも起こりうる現象だと思います。人に対してパフォーマンスを少しでも向上させたいのであれば重箱の隅をつつくような言葉ではなく、少しでも褒めの言葉を投げかけるということが現代社会には必要なのかもしれません。