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北朝鮮がアメリカに対して再び挑発的な態度を示していることに関して、先日アメリカは「政治的解決が最善だ」と主張する一方で「必要とあらば今夜戦い、勝つための高い水準の準備があるという自信がある」と明言していたことが明らかになりました。

アメリカのエスパー国防長官は20日、挑発的な姿勢を強める北朝鮮について、「もし必要なら戦い、勝つ準備はできている」と述べ、けん制した。エスパー国防長官「必要とあらば今夜戦い、勝つための高い水準の準備があるという自信がある」

エスパー長官は、北朝鮮をけん制したうえで、「政治的解決が最善だ」とも改めて強調。「外交にとどまれることを望んでいる」と述べた。

MSNニュース
北朝鮮は一連の非核化協議に関してアメリカ側に対して「年内」という期限を設け、譲歩を迫るような態度を見せています。またアメリカ側に対して今月初めには「クリスマスプレゼントに何を選ぶかは全面的に米国の決意にかかっている」という内容の談話を発表し、最近ではこれまで発射が行われていなかった液体燃料を推進剤とする弾道ミサイルに搭載可能と考えられるロケットエンジンの試験を実施したとも報じられています。

このような一連の北朝鮮側の動きに関して、エスパー国防長官によると米軍側はいつでも開戦できる準備は整っているとし、武力による解決ではなく政治的な解決つまり対話による解決ができるよう態度を改めるよう牽制する発言を行ったとのことです。

軍事作戦実施はあるのか

北朝鮮への攻撃に関しては、一連の問題が深刻化した2017年にアメリカ側が設けた『斬首作戦』というものが存在するとされています。これは金正恩党委員長ら首脳部のみを殺害するという限定的な戦闘を行うというものです。
一方で、中国と北朝鮮は中朝友好協力相互援助条約という同盟関係があり、仮にアメリカが北朝鮮を攻撃した場合、中国が介入するのではないかという問題があります。実はこれに関しては中国共産党の機関紙『人民日報』がこのように主張しています。

それによると「もし韓米両国が38度線を越えて北朝鮮に攻撃を加え、北朝鮮政権を転覆させようとすれば、中国も直ちに軍事的介入を進行するだろう」とし、一方で、「米国が考慮する『外科手術式攻撃』に対して中国は外交的手段で反対する」と記載されており、『外科手術式攻撃』つまりピンポイントで北朝鮮の施設を破壊する攻撃が行われた場合に限っては軍事介入は行わず政治的な行動で対応するという主張に留まると受け止められる反応を示しています。

この内容がどれほど正しいのかは不明なのですが、アメリカは既に日本、韓国、中国に北朝鮮の担当官が訪問しており、開戦となった場合の対応については話し合われているというのは当然と考えられ、現時点で北朝鮮の行動次第では何らかの軍事的対応が実施される可能性はゼロではありません。