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現在ワクチンなどは存在せず、普通の国では感染した豚やその豚肉についてはすべて処分する以外感染を抑制する方法はないのですが、一方中国では犯罪組織が安い豚肉を入手したいがためアフリカ豚コレラを人的に撒かれていると報じられています。

香港で発行されている日刊英字新聞『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』は中国東北部に位置する地域でドローンの飛行に関するとある問題が発生し旅客機の運用上に障害が発生するという事態が発生していると報じています。

China flight systems jammed by pig farm’s African swine fever defences | South China Morning Post

記事によると、この問題とは養豚農家が周囲でドローンを飛行させないよう電波妨害を行うというシステムを導入し違法な電波を飛ばし続けているというものです。なぜ、養豚農家がドローンの飛行を妨害しようとしているのか。実は犯罪組織が感染力が強く感染した場合ほぼ死亡するというアフリカ豚コレラウイルスをドローンを使って散布していることが確認されているためだとしています。

この問題が発生したのは今年10月下旬で、ハルビン太平国際空港が黒龍江省を飛行していた機体から発せられるGPS信号などが途絶えるというトラブルが発生していたといいます。その後なぜ信号が消えたのか調査を進めていたところ、この空域周辺で違法な電波妨害システムが稼働していたことが明らかになり違法導入していたのが養豚農家を営業する食品業者だったとしています。

その背後には冒頭でも紹介したように、犯罪組織がアフリカ豚コレラウイルスをドローンを使用して感染を拡大させようとしているためで、犯罪組織は感染した豚肉を安く買い取り、アフリカ豚コレラの影響で高値となっている豚肉を安全な肉として販売することで利益を得ているとのこと。

アフリカ豚コレラは感染した豚の唾液や糞尿などに含まれ、一度感染した場合ほぼ死亡するという高い感染力と死亡率となっています。中国ではすでに豚肉をつかった製品の中にアフリカ豚コレラが混入していることが確認されており、そのような中では年単位で生き残ることが知られており人間の食べ残しが再び豚の飼料として流通することで再度感染することがあり、一度感染が広まった場合に感染拡大を抑えることが難しいという問題があります。