糖尿病の合併症といえば神経障害からの脚の切断、糖尿病腎症(腎不全)、そして糖尿病網膜症と呼ばれる失明です。今回は糖尿病網膜症という知らないうちに進行し視力を失う病気に関して、失明を防ぐことができるスマートコンタクトレンズを世界で初めて開発したと韓国メディアが報じています。
簡単にまとめると韓国メディア『朝鮮日報』によると、目の部分に光を放ち糖尿病を診断し、かつ糖尿病に起因する合併症を防ぐことができるスマートレンズ技術が開発されたとし、この技術が商用化されるコンタクトレンズを使うだけで糖尿病に起因する失明を防ぐことができるとしています。
- 開発したのはワイヤレスで送電し光を放つスマートコンタクトレンズ
- ウサギでは10分間の照射で血管の生成が抑制された
- 人間の臨床試験は今後実施される
[과학TALK] 망막에 빛 쏘는 스마트렌즈… 당뇨 합병증 막는다 - Chosunbiz > 테크 > 과학/바이오
このコンタクトレンズはスタンフォード大学医学部と浦項工科大学が共同開発したもので、現在ウサギを使った動物実験では網膜に作られる微小血管の生成を抑制することができるとしています。
研究チームによると、ウサギの眼に合わせてスマートレンズを作り実験を行ったとし、スマートレンズには縦横200マイクロメートルサイズのマイクロLEDと電力を変換するチップで構成されているとのこと。使用される電気については1.5cmの大きさの外部機器からワイヤレスで送電する方法が用いられこの電気からLEDを発行させる仕組みになっています。
具体的にはLEDからは680nmの波長の光が出されており、1日10分ほど照射すると照射していないウサギに比べ網膜内の微小血管が増加しないことが分かったといいます。この研究結果から人間の目にあったレンズを作り臨床試験を行いたいとしています。
研究チームによると、糖尿病患者はこのスマートレンズを付けた状態で1日10分程度の時間を使うだけで合併症が原因の失明を予防することができるようになると主張しています。
また研究チームはまぶたの血管に光を当て血糖値を検出する技術の開発を続けているといい、失明を防ぐ技術と糖尿病患者の血糖値を測定する双方のスマートウェアラブル医療機器の事業化に向けて推進していく計画を明らかにしました。