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放物線を描き地平線向こう側へ攻撃を行う榴弾砲がありますが、今回はこの榴弾砲に用いる砲弾に関して、移動する目標に対して誘導し命中させるという新型砲弾『エクスカリバーS』を紹介します。(画像は従来のもの)

Defense Newsによると、レイセオンが開発している新型砲弾『Excalibur S(エクスカリバーS)』の試験をアリゾナ州ユマ試験場で実施し、動いている目標に対して砲弾の飛行コースを変更させることを実証しています。

Raytheon’s advanced Excalibur weapon hits moving targets in test

エクスカリバーSは榴弾砲から発射される衝撃とストレスに耐えることができることを証明できたと過去に発表しています。

エクスカリバーは元々、GPSを搭載し飛行経路を変更できる翼が搭載された比較的新しい砲弾で、Sバージョンでは誘導装置としてGPSとセミアクティブレーザーシーカーが搭載されているとのこと。これにより移動している陸上および洋上のターゲットを追跡し撃破できるような性能があるとしています。

レイセオンは「榴弾砲は通常、静止したオブジェクトを攻撃するために用いられるものの、エクスカリバーSは戦場での榴弾砲の能力を拡張できます」とし、これまで到底不可能だった移動する目標に対して長距離から精密誘導攻撃が実施できるという新たな攻撃能力を得たということになります。

▼従来型のエクスカリバー砲弾


従来のエクスカリバーはGPS誘導により目標の2m以内に着弾するという精密誘導が行われており、既に実戦などで1400発以上が使用されているといいます。ただし動く目標には非対応です。

現在エクスカリバー砲弾は陸軍および海軍でエクスカリバー インクリメント B(Excalibur Increment B)というタイプが用いられており、砲弾は試験されたエクスカリバーSにアップグレード可能だとしています。