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新興宗教が原因で爆発的な感染拡大が広まった韓国。この国では世界的にも非常に珍しいドライブスルー方式の新型コロナウイルス検査が実施されています。一方で、この検査方法が新型コロナウイルスを逆に拡散しているのではないかという指摘に韓国の大学病院はこのように回答しています。

韓国メディア『連合ニュース』によると、現在韓国内の50ヶ所近くで実施されているドライブスルー方式の新型コロナウイルス検診に関して世界的に注目を集めているとし、この方式では検査対象者が車からおりずに問診・発熱・検体採取を受けることができるといいます。

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具体的にどのように運用されているのか、記事によると受付から順に体温測定が行われ、次に鼻と口から検体採取が実施されます。その後消毒と新型コロナウイルスの教育が行われるといい、1回あたり10分程度で終えることができるとのこと。これはこの方法により一般的な診療所で行う検診よりも3倍ほど多くの人を一度に検診することができるとしています。

記事によると『ところがこの方法について日本の民法番組に出演したWHOで務めたことがある女性が「防護服を毎回交換しておらず感染が広まる可能性が十分にある」と述べた』としています。この女性はコメントとして「前に検査を受けた人が感染者だった場合、私ならこの方法で検査されたくない」とも語ったといいます。



これは的確な指摘だと思うのですが、実際に現場ではどのような対応が行われているのでしょうか。記事によると「確かに現場では防護服を検体採取ごとに着替えはしていない」とし、「代わりに毎回採取ごとに手袋をを消毒し手袋も頻繁に交換しながら仕事をしてきた」としています。
また聯合ニュースが国内の3人の専門家にこの点を質問したところ全員が防護服を毎回かえ、感染拡大抑止の観点からもそれが理想的だと話しているとしています。一方で、早期に感染者を見つけることに軸を置いている当局の対応基調を考慮すると、ドライブスルー方式で一度の検体採取ごとに交換するのは現実的には難しいと口にしたとのこと。
その上で、専門家は毎回防護服を交換しなくても手袋の交換や消毒することで感染拡大の懸念はある程度解消できるのではないかと主張しているとのことです。


民主国家として世界でも例のない大規模な検査体制を敷いている韓国。背後にはこれを可能とするウイルスの検査能力が高いことが理由にもなっているのですが、今回のドライブスルー方式の検体採取が感染拡大を招いたのかは今後分かってくることであり、今後の感染拡大時や将来の新型インフルエンザ・コロナが発生した時に運用できるのかが評価されると考えられます。