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水の雨が降る地球、液体メタンの雨が降るタイタン。太陽系を見ても雨が降る天体は存在しているのですが、太陽系の外側では鉄の雨が降っている可能性がある天体が確認されたと報じられています。

New Scientistによると、太陽系から390光年離れたWASP-76星系を公転する第一惑星『WASP-76b』について、スイスのジュネーブ大学が中心となった研究で鉄の雨が降り注ぐ可能性がある天体であることが分かったと報じてます。

Liquid iron rain spotted on super-heated exoplanet WASP-76b | New Scientist

WASP-76bは主星の周りをわずか43時間で1周するという天体で、恒星から非常に近い距離を公転する巨大ガス惑星、『ホット・ジュピター』に分類されています。この天体はこれまで発見されたホット・ジュピターの中でも非常に過酷な環境にあるといいます。

WASP-76bは地球の月と同じように常に同じ面を主星に向けている潮汐ロック状態にあります。つまり常に照られている昼の面と永遠に夜の面が存在するということになるのですが、観測の結果昼の面は2400度、夜の面でも1400度に達する環境となっています。



今回の研究ではヨーロッパ南天天文台(ESO)が運営している超大型望遠鏡VLTが用いられました。その結果、WASP-76bの外層大気の解析に成功し、鉄の蒸気が惑星を循環していることがわかったといいます。

記事よると、鉄の蒸気は高温に熱せられている惑星の昼側で発生し冷たい裏側に流れ込み、鉄は昼と夜の境界から夜の面にかけて鉄の雨となって降り注いでいる可能性があるとのこと。もちろん、実際に鉄の雨が観測されたわけではないのですが、研究結果からは鉄の雨が存在している可能性が高いとしています。