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地球規模となった新型コロナウイルスの感染拡大に関して、海外メディアによると現在世界で最も多くの感染者を出しているアメリカでトラへの新型コロナウイルス感染が初めて確認されたと報じられています。(画像は参考資料)

野生生物保全協会『WCS Newsroom』によると、ニューヨーク市にあるブロンクス動物園で飼育されている1匹のトラに関して体調不良が見られたことから検査を行ったところ新型コロナウイルスに感染していたことがわかったと報じています。

A Tiger at Bronx Zoo Tests Positive for COVID-19; The Tiger and the Zoo’s Other Cats Are Doing Well at This Time > Newsroom

記事によると、発症しているのは4歳のメスの『ナディア』という名前のトラで、種はマレートラとのこと。記事によるとナディアは3月下旬頃より咳や食欲不振の体調不良が確認されていたといい、検査が実施されたといいます。

新型コロナウイルスに関しては中国の研究からネコについて特に犬などに比べ明らかに感染率が高かったといい、人間に感染する新型コロナウイルスがネコに移ることはほぼ間違いないと考えられています。そして同じネコ科であるマレートラも今回発症していること、さらに動物園という他と交わりがない環境下で発生したことを考えても、間違いなく人間から伝播したと考えられます。



気になるのはこの動物園で飼育されている他のネコ科動物です。
記事によると、この動物園ではいくつかトラやライオンが飼育されているとのことなのですが、ナディアの姉妹で同じマレートラの『アズール』にも咳の症状が見られるとしており、他にもマレートラ2頭、ライオン3頭の合計で7頭で明らかな発症が見られるとしています。

また他にはユキヒョウ・チーター・アムールヒョウ・ピューマ・サーバル・ウンピョウなどのネコ科動物が飼育されているものの今の所発症している様子確認されていないといいます。


記事によると、少なくとも確認されている段階で犬やネコなどペットではない野生動物が新型コロナウイルスに感染した例は世界初だとしており、今後他の動物園に対して情報提供を行うとしています。

また園側によると感染経路については飼育スタッフだと発表しています。この動物園は3月16日から閉園しており「無症状または感染したものの発症する前の飼育ではないか」と説明しています。