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欧米各国では新型コロナウイルスの流行で埋葬が困難になり共同墓地にまとめて埋葬されるなど世界大戦時のような光景が目撃されています。一方、エジプトでは新型コロナウイルスで命を落とした人の埋葬に関してデモ隊と治安当局が衝突するという出来事があったと報じられています。

韓国メディアSBSによると、騒動があったのは現地時間今月11日、エジプト北東部にある街で住民らが新型コロナウイルスで死亡した64歳の女性医師の遺体の埋葬に関して反対するデモが発生していたといいます。
デモ参加者は遺体を載せた車が現地の共同墓地に侵入しようとしたところ住民らにより阻止されたといいます。なぜ住民らは埋葬を拒否したのか。理由はこの遺体により「新型コロナウイルスが拡散するのではないか」という不安に陥ったことが理由だとしています。

記事によると、この騒動で地元警察が投入され催涙ガスを打ち込みデモ隊を排除。うち23人が逮捕されたとのことで多くの住民らがデモに参加していたと考えられます。

最終的に女性の遺体は夫の故郷となるこの地で当局の厳格な管理の元で埋葬することができました。死亡したのは医師だったといい、サウジアラビアから帰国した後に新型コロナウイルスの陽性判定を受けエジプト国内の病院で死亡していました。

エジプトでは各地で新型コロナウイルスの感染者を埋葬に関して拒否する事例が相次いでおり、エジプトのイスラム最高聖職者は「神聖な埋葬の権利を奪うことは許されない」とし新型コロナウイルスの感染者を苦しめることは宗教的に禁止と強調。またエジプトの内務省は、新型コロナウイルスで死亡した人の葬儀を妨害する目的で暴力を扇動した場合、断固として対応すると明らかにしているとのことです。