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新型コロナウイルスにより強い行動制限がされている欧州各国。一方で感染者が減ったことを機に外出制限を一部解除する動きも見られています。これに関して、スペインでは一部行動制限解除に向けて、薄めた漂白剤をビーチに散布という行為が明るみになり批判が寄せられていると報じられています。

韓国メディアヘラロイド経済によると、スペイン南部の町の公務員らが新型コロナウイルス感染の拡散を防ぐため希釈した漂白剤をビーチに散布したことが明らかになり環境団体などから批判を受け謝罪することになったと報じてます。

"스페인판 트럼프?…코로나 저지하려 해변에 표백제 살포"- 헤럴드경제

英国の日刊ガーディアンによると、漂白剤が撒かれたのはスペイン南部にあるアンダルシア州の村で、4月19~25日に漂白剤を散布するトラクターが海岸に派遣され実際に撒かれてしまったといいます。理由はスペイン政府が新型コロナウイルスの感染拡大に合わせて課されていた児童の野外活動禁止令を4月26日に解かれる前に公務員が感染予防のために撒いたものだと説明しています。

この決定を下した地域のトップによると「私の行動はビーチ近くに外出する児童らを新型コロナウイルスから守るためだった」とし「誤った行動だったと認める」と謝罪したとのこと。また「あくまで善意で行った」と地元メディアに出演し語っていたとのことです。一方、今回の漂白剤を撒くという対応についてアンダルシア州当局が調査を開始していると発表しています。


今回の対応について怒り心頭なのは自然保護活動家です。彼らによると「海岸は生きる生態系だ」とし「そこに行き会うことができるすべての生き物を殺すことだ」と批判しています。またグリンピーススペイン支部はツイッター上で「鳥の卵が孵化する時期に漂白剤で消毒するという行為は、トランプ大統領の消毒剤を人体に注入するのと同じことだ」いう趣旨の批判をしています。

また、散布については事前に必要な許可を受けていなかった可能性があるとしており、引き続き調査が進められています。

新型コロナウイルスについては自然環境では人間もしくは一部の動物の人体内でのみ増殖することしかできず、体内から外に出たウイルスは漂白剤を散布しなくても数時間から数日で自然に消滅していきます。