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ワクチンも無い、専用に開発された薬も無い新型コロナウイルス。感染した場合は自身の免疫力と効果が不確かな薬の効果を期待する以外無いのですが、一方であえて都市封鎖や行動制限を行わず集団免疫を獲得を目指しているのはスウェーデンです。この国について現状はどうなのか報じられていたので紹介していきます。

Cases of the novel coronavirus continue to rise in Sweden, which has a death rate of over 12 percent, the sixth highest in the world among countries with more than 1,000 confirmed cases, as of Thursday, according to the latest figures from Johns Hopkins University.

Newsweek
Newsweekによるとアメリカのジョンズ・ホプキンズ大学の集計として先月4月30日時点でスウェーデンにおける新型コロナウイルスの致死率は12%を超えたと報じています。この数値は感染者が1000人を超えている国の中では6番目に高い割合です。比較として、現在世界最大の感染者を出しているアメリカでは5.8%、中国の5.5%などよりも2倍ほど高くなっているとしています。

スウェーデンといえば日本のメディアが度々報じるほどの高福祉国家と言われています。一方でこの国では新型コロナウイルスの対策として、欧州各国もちろん日本のように厳しい移動制限や都市封鎖はあえて行っていません。記事ではストックホルムでもいつもどおりカフェに人が入り、見た目は普段どおりだという内容が記載されています。

当然スウェーデン政府も犠牲者が出ることは承知しており、その覚悟の上であえて人々を新型コロナウイルスに晒しやすい環境を作ることで早期に集団免疫を獲得させることで第2波の感染拡大を防ぐという作戦をとりました。

現在スウェーデンは2万1000人近くが新型コロナウイルスに感染し、2500人近くが死亡。北欧各国の致死率との比較でも12%超えはノウルェーの2.6%、フィンランドの4.2%、デンマークの4.9%よりも数倍高くなっています。


スウェーデン公衆衛生局によると死亡している人々については「死者の少なくとも50%は高齢福祉施設の中で集団感染した人々だ」とし、各国が多なっている徹底的な移動制限などについては「都市封鎖をすれば感染拡大を抑止できるという考え方は理解したがたい」と主張。そのうえで「私達の国では医療システムが対応できており、いくつかの面ではうまくいっている」と述べています。

無茶苦茶なことを言っているようにも思えるのですが、スウェーデンは対策せず野放しにしているというわけでありません。少なくとも他人との距離はいつも以上に開けること、50人以上の集会などは禁止しています。このような決まりごとが実施されない店舗等には国が営業停止を命じる場合があるとのこと。
ちなみにスウェーデンでは高校と大学は閉校となりオンライン授業に切り替えられている一方で中学生や小学生などはこれまで通り学校に通っているとのことです。


新型コロナウイルスに関してはワクチン、インフルエンザのタミフルのような薬が開発されるのはまだ先と言われています。また、ワクチンや薬が外国で開発されたとしても日本に輸入されるのは相当先になると言われており、輸入されたワクチンであればまずは医師らに優先接種となるため私達一般人はさらに後回しになります。
したがって武器も盾もないような状況で戦場に晒されるという人類とウイルスにとの戦いが年単位で続くと主張もあり、スウェーデンのように早期に集団感染を獲得させた上で自国経済へのダメージも早期に終息させるという対策は間違った方法ではないと考えられます。