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中国メディアによると、先月体育の授業でマスクを着用させたまま走らせたところ中学生が相次いで死亡する事故があったと報じられています。今回はマクス着用時に体内に取り込める酸素摂取量が下がるという記事と共に今回の内容を紹介していきます。

中国共産党系の北京青年報が今月9日に報じた内容として、今年4月14日に浙江省温州市でマスクを着用した状態で体育の授業を行っていた子供3人が死亡する事故があったと伝えています。記事によると、当時1500mの中距離走を行っていたといい、うち2人はN95という医療従事者が使用するような高性能マスクを着用していたことが分かっているとしています。

マスク着け体育授業、中国で中学生3人死亡…「N95」呼吸の妨げか

中国の呼吸器内科医は北京青年報の取材に対してN95を着けて激しい運動をすれば十分な酸素補給ができず死亡につながった可能性があると警告したなどと伝えています。

マスクに関しては様々なタイプがあり、日本で一般的に販売されている不職布マスク、また中国や韓国ではよく着用されている高性能マスクがあるのですが、何れにしても着用すると息苦しさを感じることがあると思います。実は、このマスクにより呼吸が妨げられ、特に子供では顕著に現れることが明らかになっています。

マスクで子供の酸素摂取量10.6%低下

韓国メディア、ヘラルドコリアによると、2020年3月2日に公開された韓国環境部の報告書として『保健用マスクは子供の酸素摂取量を減少させるなど呼吸に悪影響を与える』という趣旨の内容が掲載されています。

http://biz.heraldcorp.com/view.php?ud=20200302000284

報告書によると、この研究は子供にKF80やKF94という韓国基準の高性能マスクを着用させた場合のもので、平均年齢9.9歳の20人を対象に室内で行われた研究として、マスクを着用するとマスクを通過し体内に入る空気の量が8%ほど低下し、人体への酸素摂取は10.6%低下したとしています。

一方で20~30代の成人41人を対象に同じ性能のマスクで研究したところ、酸素摂取量は2.5~5%減少にとどまったとしています。

この研究は大学の医学部の教授が行ったもので、結論としては「この程度の減少量は、健康な子供の呼吸に大きな影響を与えるほどではない 」としながらも「ただ呼吸機能が低下し、少しの呼吸量の減少でも影響を受ける喘息疾患などの子供は注意が必要だ」と説明しています。

何れにしてもマスクの着用では体内に供給される酸素量が低下してしまうため外で遊ばせる際、特に意思疎通が難しい小学生低学年などの年齢層の子供ではマスクを外して運動させるほうが良いと考えられます。また軽い吐き気やめまいなどの症状も体内の酸素不足に陥っている可能性があるため、すぐに運動や活動をやめさせる対応が必要です。