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中国メディアによると、昨年とある中国人観光客が国内の鍾乳洞にある鍾乳石を折り、持ち帰ろうとしたことで逮捕されたことに関して先日罰金と公開謝罪をするということになったのですが、中国内では罪が軽すぎるのではないかと批判の声が寄せられたと報じられています。

中国『四川日報』によると、四川省にある景勝地としてはグレードAにあたる鍾乳洞で2019年10月、鍾乳石を2つ折り一部を持ち帰ろうとし現場で逮捕、後に訴えられた女性観光客に対して裁判所は2500人民元(約3万7000円)の損害賠償と合わせて公開謝罪を行いました。

女游客掰断古蔺两颗万年石钟乳 法院调解后判赔2500元_四川在线

記事によると、この洞窟は白亜紀に形成され数億年の歴史があるといい、成長速度が非常に遅いことで知られる鍾乳石などは特に数万年という時間を要し、装飾的にも科学的にも価値が高くそれ自体が貴重なもだとしています。

しかし女性観光客は2つの鍾乳石を破壊し、その一部を持ち帰ろうとしていました。この様子は鍾乳洞を管理している警備員により発見、警察に引き渡されたものの、結果的に話が上手くまとまらなかったといい鍾乳洞を管理している会社が女性に損失補償と状態を復元するよう訴えてました。


裁判では女性は全面的に過ちを認めたことで調停は合意に達したとのことなのですが、女性側の損害賠償は日本円で約3万7000円に留まったといいます。景勝地の担当者は今回の出来事について「鍾乳石は人間が自然に残した貴重な資産でありその価値は金銭では計れません。被害を受けても先端科学技術でも修復することはできないのです」と話しているとのこと。

▼公開謝罪する被告
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今回の裁判結果について中国のネット上でも女性の行動について批判の声が多く寄せらられていたといい、Record Chinaによると「数万年で賠償額2500元って少なすぎないか。1年たったの0.25元なんて、鍾乳石もやってらんないと思う」「この程度の賠償額で済むのなら、鍾乳石はあっという間に狩られてしまうだろう」という声が相次いだとしています。



中国ではこれまでも観光客が鍾乳石に対してケリをいれたところ折れてしまったというトラブルが発生しており、見えない被害は広まっていると考えられます。