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先日、アメリカ海軍は艦艇搭載型のレーザー兵器システム『LWSD Mk2 Mod0』のテストを実施したと発表しました。今回の試験では比較的大型のドローンに対して照射し迎撃することがでとしています。

Breaking Defenceによるとアメリカ海軍太平洋艦隊はLPD 27ドック揚陸艦「ポートランド」に搭載した艦載型試作レーザー兵器となるLWSD(レーザー兵器システムデモンストレーター)のテストを今月16日に実施したと今月22日発表したと報じています。

US Warship Fries Drone With Powerful New Laser « Breaking Defense - Defense industry news, analysis and commentary



こちらがLWSDの試験映像です。レーザー光線はSF映画とは異なり肉眼では確認することができないため映像では特殊なフィルターを用いて変換されたものが公開されています。

こちらの映像では照射後空中を飛行する翼幅2m程度の無人航空機(ドローン)に対し照射され墜落する様子が確認できます。

記事によるとLWSDは数ヶ月前からテストを続けていたもので今回始めてシステムが試験されたと発表されたと記載されています。搭載された艦載型レーザー兵器は航空宇宙・軍事大手のノースロップ・グラマン製で出力は150kWとされています。
もちろんこれらの性能は公開されている仕様であり、軍事兵器という分野であることから数倍の性能がある可能性も考えれます。

開発が進む日本製レーザー兵器

レーザー兵器については陸、海、空、また宇宙といった分野で運用が考えられるのですが、世界各国で開発が進められるなか日本はどうなっているのでしょうか。2018年末の時点で日本政府は防衛計画の大綱(防衛大綱)に防衛レーザー技術の開発に関する記述が盛り込まれるという内容を過去にお伝えしたことがあります。



これは主力が300kWのもので、2018年末の時点で50kW級を用いたもので1km先の鉄板を破壊できる試験に成功していたといいます。今後の見通しについては射程3km程度の100kW級レーザーを5年以内に開発を目指したいとしており、より高速で飛行するターゲットを遠距離で迎撃可能な300kW級を開発したいとしています。

ちなみにBreaking DefenseによるとCSBAの専門家の話しとして音速飛行する巡航ミサイルを破壊するには300kW級が必要であり大半の巡航ミサイルを迎撃することはできるとしています。ただし、ロシアや中国に配備されている音速を超え、かつ機動性の高い巡航ミサイルは迎撃不可能であり600kW級が必要だという指摘しています。