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韓国国内で最大の集団感染を発生させた宗教団体『新天地イエス教会』。この宗教団体に関して大邱市はそのトップに対して1000億ウォンの損害賠償請求訴訟を起こしたと報じられています。

2020年6月22日、韓国・KBSなどによると、同国の大邱(テグ)市は、新型コロナウイルスの防疫業務を妨害し、感染を広げる原因をつくったとして、集団感染が発生した宗教団体「新天地イエス教会」を相手取り、1000億ウォン(約88億円)の損害賠償請求訴訟を起こした。

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今年6月初旬時点で、韓国国内では1万1000人の新型コロナウイルス感染者がでていました。その内訳を見ると、特定の都市だけで半数以上の感染者をだしていることが分かっています。その都市とは今回損害賠償請求訴訟を起こした大邱市(テグ市)です。

この大邱市で一体何があったのかはご存知の方も多いと思われますが、宗教団体『新天地イエス教会』の信者らが集団礼拝等を行った結果、爆発的な集団感染が発生。結果、国内の1万1000人の感染者のうち大邱市だけで6800人あまり(記事では6900人)が新型コロナウイルスに感染し、うち61%がこの宗教団体の信者らでした。


当然、新型コロナウイルスを治療するためには医療費の他にも感染拡大を防ぐには消毒剤や検査装置などの費用が必ずかかってくることになります。そこで、大邱市はその2/3にあたる1000億ウォン(約88億円)を新天地イエス教会のトップ、李万煕(イ・マンヒ)総会長に対して訴訟を起こしました。

市は今回の訴訟について、教会側に信者リストや防疫協力などを要請したにもかかわらずリストに欠落があり防疫活動が妨害されたとも主張。今回請求額については一連の集団感染により要した各種防疫費用の2/3と説明しています。

一方で、教会側は「むしろ自分たちが被害者だ」などと主張しているとのことです。

新天地イエスは今回の一連の騒動発生後となる2020年2月末時点でユーチューブ上で声明を発表しており、「今回の病魔事件は新天地イエス教会の急成長することを悪魔が見て、これを阻止しようとした悪魔の仕業だ」などと主張しています。新天地イエス教会の信者数は24万5000人とされています。