新型コロナウイルス_1

一人の感染者から爆発的な感染者をだす『スーパースプレッダー』、中国では通称『毒王』などと呼ばれている人に関して、これまでの研究からスーパースプレッダーが発生するのは個人の体質などではなく同時のその場の状況が要因であることがわかったと報じられています。

ニューヨーク・タイムズによると、新型コロナウイルスの感染者は実は他人にウイルスを感染させる人はごく少数であり、この少数の人が多くの人に感染を広めていることがわかったとしています。

코로나 '슈퍼전파자'의 공통점은 몸 밖에 있다 - 머니투데이 뉴스

ジョージア大学のネルソン博士らの研究チームは9,500件を超える新型コロナの感染例を分析した結果、他人にウイルスを移す人は全体のわずか2%しかおらず、この2%による二次感染者事例は全体の5分の1を占めたとしています。

研究者はこの少数の人たちがどのようにウイルスを伝播させたのか調査したところ、生物学的にその人が他の人にウイルスを移す何か体質があるのではなく、感染者がいた状況が結果的に爆発的な感染者を出すことになっていたとのこと。


具体的にはバスの運転者や老人ホームで働く人は密室で多くの人に接触する機会が高くスーパースプレッダーが多く発生している職業だとしています。またこれまでの研究で明らかになっているように、新型コロナウイルスに感染した場合、発熱や咳など発症する前(つまり潜伏期間中)に最も伝播力が強くなることがわかっており、スーパースプレッダーは知らずにその間にに多くの人に接触していました。

以上から教授によると、スーパースプレッダーが生じる理由はおかれた状況が遥かに大きな要因を作っていると主張しています。

ニューヨーク・タイムズは日本で実施されたウイルスの伝播の研究でも屋内運動場、特別養護老人ホーム、保育所、レストラン、ライブコンサート、カラオケなど、多くの人々が集まり大声で会話したり歌い、更に換気が困難な施設での集団感染が多かったという結論が出たという内容を紹介しています。