火星-15

北朝鮮が過去相次いで核実験を行いセットとしてミサイル開発を行ってきたにことに関して、国連の専門家パネルによると「北朝鮮はおそらく核兵器の小型化を実現した」とする報告書が提出されたと報じられています。

国内外の複数メディアによると、この報告書は国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議の履行状況を調べる北朝鮮制裁委員会の専門家パネルによるもので、2020年8月3日に提出された最新の履行状況を示した中間報告書に、北朝鮮が開発した弾道ミサイル搭載可能な小型核兵器を『恐らく』実現しただろうと記載されていたとのことです。

유엔 전문가패널 "북한 '핵탄두 소형화' 성공 가능성"(종합2보) | 연합뉴스

韓国メディア聯合ニュースによると、この内容を伝えたロイター通信の記事として、国連加盟国は北朝鮮が実施した過去6回の核実験で核兵器の小型化につながったとしており、今後更に核兵器を小型化することで一発の弾道ミサイルに複数の核兵器を搭載可能な多弾頭システムの開発を進める可能性があると指摘してます。

北朝鮮の核弾頭(つまり核兵器)の小型化についてはアメリカは2017年時点で小型化に成功している可能性を指摘していました。一方で高速で大気圏内に再突入する技術については評価は交錯しているとのことです。


今回の発表に関して韓国の国防部副報道官は「北朝鮮の核兵器の小型化能力は相当な水準」と話しており、核弾頭を弾道ミサイルに搭載可能な大きさまで小型化されていることに関して韓国の国防部も一部認めているとのこと。

また北朝鮮は2020年7月末に北朝鮮の国営メディアが「金正恩朝鮮労働党委員長は、外部からの圧力や軍事的脅威は弱まることなく続いているが、核兵器によって国の安全と未来が『永遠に担保される』」との見解を示す報道を行っておりこのような一連の報告を勘案すると事実上、北朝鮮が核保有となったと判断できます。

これまで北朝鮮の核兵器開発についてはアメリカや韓国また中国など話し合いでの解決を目指していたものの、現状からこれらの話し合いや各種合意は結局のところすべて失敗したということを意味しており、北朝鮮の核開発の時間稼ぎ与えただけに過ぎないという評価になりました。

北朝鮮の核兵器について日本の2019年版防衛白書に「小型化・弾頭化を既に実現したものとみられる」としており、2018年の「北朝鮮の核兵器の小型化・弾頭化については実現されている可能性がある」という表現から変更されています。