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野生動物は背後から襲ってくると言われていますが、海外の研究者によると家畜を安価な方法で守る方法として牛のお尻に第三の目を描いたところ劇的な変化があったと報じられています。

Nature Communications Biologyに掲載された論文によると、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ大学は家畜(牛)をライオンなどの肉食動物から守る上る方法として牛のお尻に単純な目を描いたところ、4年間捕食された牛が出なかったという効果が確認されたとしています。

Artificial eyespots on cattle reduce predation by large carnivores | Communications Biology

論文によると、この研究では牛のお尻に『目のマーク』、『バツマーク』、『何も描かない』の3つの方法で、同じ期間2061頭を対象に調査を行いました。

結果、お尻に『目』のマークを描いた牛は683頭いたものの捕食された牛はゼロでした。一方、バツマークがつけられた牛は543頭中4頭が捕食され、何も描かれなかった牛は835頭中15頭が捕食されてしまったとのこと。被検体となった牛はすべて同じ環境で放牧されているといい、野生動物に捕食されるリスクについては変わらないはずだと説明しています。


ただ、今回の研究で気になるのはごちゃまぜ状態で放牧されているため、すべての牛に目がつけられた場合どうなのかなどは調査されていません。したがって、目のマークがついた牛が他の牛を保護し捕食率が下がったなど一定の誤差が生じている可能性があります。また、目のマークを10年20年と長期間続けた場合、捕食率がどう変化するのかも不明としています。
研究者によると特に価値が高い価値がいる場合はお尻に目のマークをつけることで保護することは可能ではないかと主張しています。

今回の方法は電気や特別な装置を必要としないため非常に安価な方法で対策ができるということに注目されています。