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今年7月、韓国で性暴行容疑で捜査中が行われている最中、北朝鮮に渡り逃走した元脱北者について北朝鮮は反逆者として扱うのではなく体制宣伝に利用していることが明らかになったと報じられています。

韓国メディアYTNによると2017年に脱北し韓国に滞在し今年7月に脱北した25歳の北朝鮮人について自由アジア放送(RFA)によると、北朝鮮の幹部消息筋として中央(政権)の指示があり「敵(韓国や西側
)の誘惑によりまた祖国に戻った青年を許す決定が下された」と報じています。

[정치]RFA "월북 탈북자, 김정은 용서받아...체제 선전에 활용" | YTN

記事によると、この人物の対応については『最高尊厳』、つまり金正恩委員長がこれまでの行為を許し自由に働く場所を設ける必要があるとし、党が対応をしなければならないと直接の指示があったとのこと。

今回指示については「当初は北脱出者が北朝鮮に戻った時は国を裏切ったうえ新型コロナウイルスの感染の疑いで国を混乱させた反逆者として対応した。しかし、今になって彼を最高尊厳の寛大さを称賛する体制宣伝に利用しはじめた」と明かしたとのこと。


また脱北者の故郷(恵山)では越北・脱北者関連の住民講演会も合わせて行われているとし、住民らの話しとして「講演者は脱北者が帰郷した後、隔離生活をしながら調査を受けており、スパイ容疑は排除されたことが確認された」説明しているとのこと。

ただ、幹部の意見としては「豊かな資本主義味わった彼を当局がいつまで放置しておくはずがない。いつか国際社会と住民たちの関心が薄れれば何らかの理由で彼を処罰するつもりだろう」と話しているとのこと。



この人物については2020年6月中旬に脱北者の女性を自宅で性的暴行を加えた疑いで取り調べを既に受けており、男性が性的暴行の疑いで調査を受けた後、精神が不安だったなどといわれいます。また越北可能性を示唆する情報提供を受けていたにも関わらず地元警察署は30時間以上も対応していなかった他、監視カメラなどで複数回撮影されていたものの越北時に当局は一切行動に出ておらず、北朝鮮が報じたことで越北していた事実が分かっていました。