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先日、日本の旅客機内でマスク着用拒否を頑なに拒否した男性乗客が他の乗客、客室乗務員に対して声を荒げ威嚇するという事案が発生しました。その後、旅客機は臨時着陸し男を降ろす自体に発展したのですが、海外ではこのような事案が発生した場合どのような対応がとられるのでしょうか。

今月7日、北海道の釧路発、関西空港行きの旅客機の国内線で30代の男性が機内でのマスク着用を拒否しその後同旅客機は新潟空港に臨時着陸し、当該男性に対して機外退去という措置を取りました。
この対応について、ピーチ・アビエーションはマスクの着用の有無ではなく、あくまで機内トラブル、つまり航空法第73条の安全阻害行為が確認されたとして機長らの判断で措置をとったとしています。

一方でピーチ・アビエーションによるとマスク着用については『お願い』レベルに留まっているといい強制や義務とはしていないといいます。また同社は今回の対応による損失が発生したことについて現時点で当該男性について損害賠償請求などの対応は今のところは決まっていないとしています。(参考)


では今後、オリンピックをはじめ国家間の人の移動が再開するにあたって、日本流の『お願い』レベルの対応でまかり通るのか考える必要がでてきます。

実は海外でもマスクを着用拒否した事例が確認されており国によっては乗客に対して損害賠償ではなく罰金という形にしているところがあります。例としてカナダでは今月4日、運輸省は6月と7月にそれぞれ旅客機内でマスク着用を拒否した2人の乗客に対して1000ドル(約10万円)の罰金が課されました。

また今年7月31日にオランダ・アムステルダム発の旅客機内でマスクの着用を巡り乗客同士が殴り合いの喧嘩をするトラブルが発生しており、アメリカでも同様の事件が発生しています。

海外ではそもそもマスク着用を拒否する場合は旅客機に搭乗すらさせない対応がとられるところもあります。韓国では今年5月末から旅客機内のマスク着用が義務付けられているものの、大韓航空としては2020年9月8日から着用を拒否した場合は搭乗そのものを拒否するとしてます。ただし、乳児や病気等で然るべき理由がある場合は除外されています。大韓航空によると搭乗の際に日本の事例のようにマスクを拒否するようなトラブルは発生していないとも説明しています。(参考)