image_21

新型コロナウイルスのワクチンに関して、日本については国内で開発・製造されたものではなく外国でつくられたものを輸入する形になることが示唆されていますが、そのワクチンの一つアメリカとドイツの企業が開発したワクチンについて、輸送・保管はマイナス94度を維持しなければならないという問題点があると報じられています。

日本政府は国内使用分のワクチン1億2000万回分について、米製薬大手ファイザーとドイツの製薬会社共同が開発したワクチンを6000万人分を輸入するという基本合意しています(残りの6000万人分は英製薬大手アストラゼネカ)。
このワクチンはファイザーワクチンなどとも呼ばれているのですが、実はワクチンの品質を維持するためにマイナス94度を維持する必要があり、病院でもそのような施設が必要だと報じられています。

코로나19 백신 배송은 문제없을까… "화이자 백신은 영하 94도로 유통⋅저장해야" - Chosunbiz > 테크 > 과학/바이오

韓国メディア朝鮮日報によると韓国では最近、通常のインフルエンザワクチンを誤って常温輸送してしまったことで使用不能になったトラブルが報じられており、新型コロナウイルスのワクチンについても輸送の問題が浮上しているというテーマの記事を投稿しています。

記事によるとワクチンについては常温でも問題が無い製品もあれば光や温度に敏感なものがありそれぞれに対応した輸送や保管方法があるとのこと。具体的にはWHOによると温度管理ではA~Fまで6つのグループに分け保管温度を指定しています。
例えばポリオワクチンであれば温度変化に最も耐えるAグループ。インフルエンザは比較的温度耐性が強いBグループ、一方でFグループはB型肝炎や肺炎球菌ワクチンが含まれるとしています。WHOによると、輸送時に適切な温度管理ができないことで使用不能になったワクチンは製造された量のほぼ半数の50%に達するとしています。


新型コロナウイルスのワクチンに関しては冒頭も紹介したようにファイザーワクチンの場合はマイナス94度で移動・保管する必要があり、モデルナ社(米)が開発しているワクチンの場合はマイナス20度となっています。一方で、中国の軍事アカデミーとバイオテクノロジー企業が開発したワクチンの場合は最初から流通や保管が困難になることを想定して開発しており、こちらは4~25度温度でも1週間効果が落ちない核酸ワクチンになっているとのこと。

つまり日本で接種されるワクチンに関しては保管の点からFグループのワクチン接種が可能な大病院に限られる可能性が高く、中規模の病院でも接種できるように設備が増設される可能性があります。