ラプターバキュームエンジンエンジン

スペースXが開発している超大型宇宙船『スターシップ』に搭載予定のエンジン『ラプターバキュームエンジン』に関して先日、燃焼試験が実施され成功したと報じられています。

スペースX公式ツイッターによると、今月24日テキサス州にあるスペースXの開発施設でラプターバキュームエンジンの初めての燃焼試験を実施し一連の試験に成功したと発表しました。ツイッター上には燃焼する様子が15秒間収められた映像が公開されています。



ロケットについては地上から高度100km程度でま大気圏内で稼働する第一段エンジンとほぼ真空中で動作する第二段エンジンが搭載されています。ラプターバキュームエンジンとはこの第二段エンジンにあたるもので、大気圏内で使用するものと比べるとその見た目は一回り以上大型となっています。


▼左がシーレベルラプターエンジン、右がラプターバキュームエンジン
ラプターエンジン

構造見ても分かりようにエンジンノズルの大きさが異なるだけでエンジン本体そのものはほぼ同等のものとなっています。エンジンノズルの形状は一定の大気圧で最も効率よく推進力が得られる形状に作られています。ロケットは高度を上げながら異なる大気圧を通過するため、必ずしも最適な推進力が得られるような形状に作ることができません。そのため、大気圏内用のエンジンと、真空中用のエンジンを別々に開発する必要があります。

スペースXはこのラプターエンジンをシーレベルエンジン(大気圏内で使用する第一段エンジン)とラプターバキュームエンジン、そしてもう一つ亜種を開発するとしており、これら3つのエンジンは仕様に応じたスターシップにそれぞれ搭載するとのことです。

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現在の予定では宇宙飛行を行う仕様としてスーパーヘビーと呼ばれる第一段目に30基のシーレベルラプターエンジンを搭載する予定です。一方、上段のスターシップについては3基のラプターバキュームエンジンと3基のシーレベルラプターエンジンを搭載する予定です。