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日本時間10日午後7時より録画という形で放送された朝鮮労働党の創立75年の軍事パレードで、これまで公開されていなかった火星16(Hwasong-16※正式名は不明)と考えられる超大型大陸間弾道ミサイル、及び北極星4A(Pukkuksong-4A)という潜水艦発射弾道ミサイルをそれぞれ発表しました。

新型の潜水艦発射弾道『北極星4A』についてはスクリーンショットを撮り忘れたのですが、火星16と考えられる新型の大陸間弾道ミサイルについては生放送をスクリーンショットしたものを掲載していきます。

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こちらが北朝鮮が2020年の軍事パレードで発表した超大型大陸間弾道ミサイルになります。北朝鮮はこれまで火星15という弾道ミサイルは発表しているものの、今回発表されたこの火星16と考えられる兵器は更に全長が大きくなり、ミサイル本体を載せている輸送起立発射機は片側11輪、合計22輪と世界最大と考えられる車両となりました。


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弾道ミサイル本体の特徴として火星15よりも全長が推定で3m程度長くなっていると考えられます。実質的に火星15の発展型と考えられ、本体横のウイニングトンネルと呼ばれている長い出っ張り構造があり液体燃料エンジンを搭載したタイプで段数は火星15と同じ2段式で間違いありません。

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またロケット本体も長くなっているもののペイロードつまり核弾頭を搭載する部分も明らかに長く、大きくなっており複数発の核弾頭を搭載可能なタイプになっていることが伺えます。

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▼火星15
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こちらが既存の火星15になるのですが、比較した感じとしてはタイヤの大きさはほぼ同じである一方で、車輪の間隔が狭くなっているように見え車両本体も新開発したもので間違いないと思われます。

火星15については射程が最大で13,000kmあるとされているのですが、火星16の場合は更に伸びていると考えられアメリカ本土はほぼ全て射程に収めつつ、かつ多弾頭で一度に数個の都市を破壊できるような性能を持っている可能が高いと思われます。

一方でこれまで火星16については一度も発射試験等は行われていません。これは火星15のエンジンなどの技術を流用しつつ大型化する方法でこの点をクリアしているのではないかと予想できます。しかしこ『核』を扱う上で重要な兵器である以上、敵を確実に攻撃できる信頼性と能力の確認は必要で将来的に何らかの試験が行われるものと考えられます。

ちなみに今回の軍事パレードでは未確認の新型戦車等も公開しており、この戦車についてはアメリカのM1戦車とロシアのT-14アルマータを混ぜたような形状をしています。またこれまで発表されてたいのかは不明ですが、短距離および長距地防空ミサイル等も確認できこのような技術については外国から何らかの方法で輸入したものでほぼ間違いありません。