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頭から指先まで当たり前のように自由に動かす事ができるのは脊髄にあるのですが、この脊髄は一度損傷してしまうと不自由になったり場合によっては全く動かすことができなくなります。これに関して、マウスを使った研究では二度と復活しないと考えられていた脊髄を復活させることが出来たとしています。

ドイツのルール大学ボーフム細胞生理学科の研究チームによると、科学誌『Nature Communications』に掲載した論文で、自然由来ではなく人工的に作り上げたタンパク質を用いて損傷した脊髄を回復させることができたという内容を発表しました。

Designer cytokine makes paralyzed mice walk again - Newsportal - Ruhr-Universität Bochum

医学に知識がなく詳しいことは不明なのですが、記事によるとこのタンパク質はハイパーインターロイキン-6(hIL-6)というもので、例えば何らかの事故で損傷した神経線維(軸索)をこのタンパク質をつかって再生しようという試みです。

遺伝子工学でつくりあげた極めて特殊なタンパク質により神経線維を再び活性化し不可能とされてきた再生させるという方法を行いました。

ただ、これは損傷箇所に注入するというものではなく、脳にこのタンパク質を送り込むという方法がもちいられるらしく、その結果、離れた重要な神経細胞に伝達され損傷箇所を刺激。結果的に損傷した脊髄を復活させることができたといいます。この期間は注射をしてからわずか2週間ほどだったとのこと。

▼再び歩けるまで回復したマウス
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従来この手の脊椎損傷は損傷箇所を迂回する形で電気信号をバイパスする方法しか元に戻す方法はなかったものの、そのようなことを行わず自然に近い形でもとに戻せるということになると考えられます。

現在研究チームは人への応用ができる可能性に関して研究を進めているとし、近い将来脊髄以外にも様々な神経系の治療に役立つ可能性が考えられます。
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