image_73

今月16日、韓国と北朝鮮の軍事境界線から非武装地帯を挟んでその外側に広がる民間人出入統制区域(民統線)内で脱北者が発見された事件について、この人物は海を経由して侵入したことが明らかになったものの、韓国側は発見していたにも関わらず対応していなかったことがまたも明らかになりました。

ソウル新聞によると、今月16日に発生した脱北事件に関して韓国の合同参謀本部は脱北した男性は海を泳いで韓国に上陸、陸上を5kmほど移動したところで身柄を確保したと報じました。

[서울신문] 10㎞ 헤엄쳐 ‘오리발 귀순’… 또 뚫린 배수로, 군은 지켜보기만

しかし、韓国当局の発表として上陸したあと、韓国軍の監視カメラなどの装置で複数回脱北者を発見していたものの一切対応することなく、それから2~3時間あまり経過した後、民統線に設置された監視カメラで確認したことを受け、初めて対応していたことが明らかになりました。

記事によると、脱北者は20代の男性で亡命を希望しているとしています。

image_106
Photo:ソウル新聞
どのように脱北したのか。韓国当局の発表として、北朝鮮の警戒網(鉄柵)を越えて海に入るとなると韓国との軍事境界線から3km以上離れたところから入る必要があるといい、韓国側の上陸地点まで最低でも10kmあまり泳ぐ必要があるといいます。
男性は当時ウェットスーツのようなものを着用していました。当時の水温が8度だったといい、この温度でも泳ぎきれたのではないかと説明しています。足にはヒレを付けていたといい、男性の話しによると6時間くらいは泳いでいたと話しています。

韓国側が初めて脱北者を捉えたのは16日の午前1時~2時で、監視カメラなどで複数回捕捉されていたものの一切対応することなく無視されました。その後、鉄柵を通り越し、古城統一展望台の国道7号線にそって南に5kmほど歩き軍事機器に捕捉されたか2〜3時間後の午前4時20分頃にようやく民統線の監視網に捕捉され身柄が確保されました。ちなみに身柄が確保されたのは同日午前7時20分で捕捉から3時間も時間を要しました。


今回の対応について合同参謀本部は警戒姿勢に誤りがあったことを認め謝罪。合同参謀作戦本部長はこの日、国会国防委員会の場で「海岸監視と警戒作戦に明らかな誤りがあった」とし「今回の状況を非常に厳重に認識しており、厳正な措置を通じて警戒態勢を確立する」と述べました。



なぜ捕捉されていたにも関わらず韓国軍は見逃していたのか。考えられる理由は設備の老朽化からくる誤検出でほぼ間違いと考えられます。韓国では2012年に脱北者が韓国側に亡命するため鉄条網を乗り越え侵入したものの誰も気づかれず、脱北者が軍の敷地内に入り哨戒所のドアをノックして亡命の意志を伝えたという出来事、いわゆるノック亡命事件が発生しており、二度とこのような過ちを起こさないよう226億円かけ監視網が整備されていました。

しかし、これら装備が老朽化するなどして誤検出することが多くなっているといい、今回も誤検出したと誤って判断してしまったことで対応が遅れた可能性が極めて高いと考えられます。
このエントリーをはてなブックマークに追加