image_183

夜空に赤く輝く天体…これは間違いなく火星ですが、実はこの火星から飛び散った細かい塵が太陽系全体に撒き散らされており、地球に到達するほど大量に存在していることがわかったとしています。この観測は火星の由来の塵が衝突した木星探査機により初めて明らかになりました。

NASAのプレスリリースによると、木星探査機ジュノーが観測したデータとして、地球から木星まで移動する際にジュノーに衝突した塵の粒子を偶然にも検出し、結果的にこの粒子が火星由来だったことがわかったとしています。

Serendipitous Juno Detections Shatter Ideas About Zodiacal Light | NASA

専門用語が多く翻訳に誤りが出てくる可能性が高いのですが、ジュノーに搭載されたカメラで星空の撮影を行ったところ、映ってはいけないものが写真に撮影されていたといいます。NASAのジュノーチームはジュノーの燃料タンクから燃料が漏れ出ていると判断し調査したものの、そのような事実はありませんでした。

その後調査したところ、この時偶然にも撮影された謎の物質は実はジュノー自身の破片だったことが分かり、その破片を作ったのは宇宙に漂う『塵』により損傷したことで発生していたことがわかりました。この時、塵が衝突した速度は時速16,000 kmというとてつもない速度だったとのこと。

太陽系の周辺には既に雲のような塵で出来た粒子雲が存在していることは分かっており、これまで粒子の雲を作ったのは小惑星や彗星で、太陽の重力で内側に引き寄せられていると考えられていました。しかし、ジュノーが観測したデータおよび塵の分布と軌道を計算した結果、太陽系に存在する雲のような塵の発生源は実は火星だったことが分かったとしました。



火星は、過去に惑星全体を覆うほどの砂嵐に見舞われたことがあるなど、乾燥した大地に大気(地球の1/100以下)があり、塵が大量に存在していることが分かっています。つまりこの塵がまるで吹き飛ばされる大気のように火星の外まで飛び散り、雲を作っていたことが分かりました。

今回の調査は今後打ち上げられる深宇宙探査機において安全な航行と探査機を守る対策に役立てられるとしています。また今回の塵に関してはNASAとしてはかなり問題視しているとのことで、次回以降のミッションではこの影響を回避するような設計や航路がとられるとしています。

▼火星探査車に積もった塵
image_53