宇宙エレベーター_1

宇宙空間にエレベーターを建設することで低軌道から静止軌道まで物資を輸送できるようなモノは作れないのかという案。このような案はこれまでいくつか発案されたことあるのですが、イギリスのとある大学教授は現在の技術でこれが建設可能だと指摘しています。

地球から気象衛星が周回しているような静止軌道まで物資を送り込むことができる軌道エレベーター。静止軌道というと地球から約3万5786kmの地点になるのですが、諸事情でエレベーターを建設するとなるとこれよりもはるかに長い5~10万kmまでケーブルなどを伸ばさなければなりません。

Professor Says We Could Already Build a Floating Space Elevator

▼軌道エレベーターの例(10万kmのケーブル)
宇宙エレベーター

物理的にも建設コスト的にも不可能なのですが、今回…昔から定期的に提唱されているのは地球の宇宙空間に軌道エレベーターを作ってしまおうという案です。

ヨーク大学の機械工学の教授によると、この軌道上の地球エレベーターは技術的に建設は可能であり、建設自体も困難なものではないと主張しています。

▼地球に固定しない軌道宇宙エレベーターの例(長さなどは適当)
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彼の論文によると、建設は従来のロケットを使い、軌道上で2本のケーブルテザーを伸ばすというものです。2本のケーブルテザーを用いることで片方に荷物を載せ、もう片方にも荷物を乗せることで荷物が互い違いに上下できるため力が打ち消し合うとしています。

例えば静止軌道上に100トンの物資を送り込もうとした場合、従来のロケットでは非常に難しいものの、地球低軌道であれば100トンの打ち上げは物理的にも可能であるためあとはエレベーターを使い静止軌道までもっていくだけということが可能になります。

ただ、この場合、遠方にモノを運んだ場合、その遠方からも同等の質量を下方に持ってくる必要がありこれがどう説明されているのかは不明です。

当然この案については反論があります。そもそもこの手の軌道上のエレベーターは国際宇宙ステーションでも度々問題になるスペースデブリについては考慮されていない点です。つまり巨大な軌道エレベーターは国際宇宙ステーションのようにスラスターを点火させて軌道上を押し上げるようなことができないためスペースデブリの脅威に晒され続けることになります。

いずれにしても建設から運用・維持が難しく月や火星ならともかく、落下した場合の問題などもあるため、物理的に建設が可能であっても運用は不可能と考えられます。

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