宇宙関連の内容を掲載しているSpace.comの珍しい記事。今回は人類と海水面上昇という面白いネタです。今回の疑問は『私達全人類が安全な腰まで海に浸かった場合、海水面はどれだけ上昇するのか』というタイトルどおりの内容です。

If everyone on Earth sat in the ocean at once, how much would sea level rise? | Space

子供から大人まで体型もかなり異なるのですが、記事では人間全体の体積を男女、年齢を平均して10立法フィートと仮定しました。今回は腰までということでその半分の5立法フィートが一人あたりの体積です。人口は80億人いるので単純に掛け算して400億立法フィートという量になります。

さて、この400億立法フィートを海に沈めた場合、海水面はどれだけ上昇するのでしょうか。私達の感覚では「軽く1mは上昇するだろう」と思ってしまうのですが、それは地球のサイズ、海の大きさ、海の体積を正しく理解していません。

そもそも一人の人間がお風呂という狭い空間に入ったところで1mも上昇するようなことはなく、せいぜい数センチです。ということはどうなるのでしょうか。


記事によると仮に80億人全員が海に腰までつかったとして上昇する海水面はわずか0.00012インチ、分かりやすくセンチメートルに直すと、0.003cmです。つまり0.03mmという定規で測ることじたい出来ない誤差の範囲になります。80億人全員が死ぬ気で頭まで浸かったとしも体積は2倍に増える程度なので0.06mm前後しか上昇しません。誤差です。

では地球温暖化で海水面が上昇するというのは嘘ではないかと思ってしまうのですが、これも誤りです。例えば地球が今よりも温暖だった縄文時代は今よりも2～3mほど海水面が高くなっていたと言われています。ちなみに今から約1万年前は海水面が逆に低く今よりも逆に40mほど低かったと言われています。