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海外メディアによると、軍需航空宇宙大手のノースロップグラマンは現地時間12日、子会社ペースロジスティクスLLCは共同で行っていたミッションエクステンションビークル2(MEV-2)を用いて、他の人工衛星に燃料補給に成功したと発表しました。

Space.comによると今回MEV-2がドッキングしたのは気象衛星や通信衛星が周回している高度35,786 kmで、MEV-2はIntelsatが運用する通信衛星IS-10-02に対してドッキングを行いました。

A Northrop Grumman robot successfully docked to a satellite to extend its life | Space

これについてノースロップグラマンは午前6時30分にアプローチを開始しドッキングが成功したのは13時34分だったと説明しています。

記事によると、ノースロップグラマンが公開した赤外線写真ではMEV-2が撮影したIS-10-02が写し出されており、このときの距離は15mほど離れていたとのこと。同社は「IS-10-02が2004年6月に打ち上げられて以降、人間がこの衛星を見たのは初めてになる」と説明しています。

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Image credit: Northrop Grumman
今回の成功を受けてノースロップ・グラマンの戦略的宇宙システム担当副社長兼SpaceLogisticsの社長であるトム・ウィルソン氏は「私たちは現在、衛星の寿命延長サービスを提供する唯一の存在で、1台だけでなく2台のミッション延長車両を運用しています(つまりMEV-1と今回のMEV-2のこと)。これらの機能により、まったく新しいクラスのミッションを実現できます」と話しています。

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Image credit: Northrop Grumman
現在運用されている人工衛星は地球に対して同じ姿勢を取り続ける必要があり、そのたびに燃料が消費されます。したがって、いくら高価で高寿命な装置を搭載したところで『衛星の寿命=燃料の量』ということが続いています。
そこでノースロップグラマンは燃料補給する人工衛星を開発し、MEV-1に続きMEV-2でも成功させており、宇宙で燃料補給を行うことを実証させたということになります。

ただ、MEV-2はガソリンスタンドみたいに直ぐにドッキングを解除して次の衛星に行くという計画にはなっておらず、現在の契約では5年間に接続した状態で5年間とどまり続け、契約終了後にドッキングを解除。MEV-1およびMEV-2の残された寿命の中で他の人工衛星に対して燃料補給を実施するとしています。

ノースロップグラマンはこの燃料補給を行う人工衛星以外にも軌道上で人工衛星を修理したり組み立てる人工衛星の開発を続けており、これの開発が成功すれば宇宙空間の人工衛星のレーダーなどをアップグレードすることも可能になるという新しい運用方法が広がることになります。
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