image_49

自然の中で最も甘い食材とされる蜂蜜。実はこの蜂蜜に関してアメリカで生産されるものについて、半世紀前に行った核実験で生成された放射性セシウムが今も検出されていると最新の研究結果が発表されました。

この研究はバージニア州のウィリアム&メアリー大学の地質学者によると、東日本大震災後の原発事故でよく耳にした放射性セシウム137に関して、アメリカでは核実験場から何千キロも離れた地点でも今でも蜂蜜の中から検出することができるという論文を発表しました。

Bomb 137 Cs in modern honey reveals a regional soil control on pollutant cycling by plants | Nature Communications

論文は原爆が作った放射性セシウム137の植物による汚染物質循環に関する蜂蜜の論文というもので、2021年3月29日に発表されたものです。



研究によると、今回検査された122の蜂蜜のサンプルは米国東部にある市場や養蜂家から地元で作られた純粋なろ過されていないサンプルのテストです。放射性同位体が検出できたのは68のサンプル。これらは冷戦時代にアメリカ、ソ連、その他の国が行った大気圏内核実験の遺産だと説明しています。

放射性セシウムが蜂蜜から検出される理由は単純なもので、植物に必要な土壌のカリウムと放射性セシウムと似ているためです。土壌にカリウムが少ない場合、植物は原子構造が似た放射性セシウムを取り込みます。結果、植物の蜜に放射性セシウムも集まり、それを集める蜂が回収。最終的に蜂蜜として精製されることになります。

もちろアメリカで検出される放射性セシウムの両は1kgあたり50~100ベクレルを下回っており人体に有害なレベルのものではないとしているのですが、その放射性セシウムを作った核実験は1960年~1970年代に作られたもので、半世紀が経った現在も自然界には存在し続けているということになります。

この研究は冷戦期に行われた核実験が今どのように残っているのか調査するため、学生らから休暇を過した場所の地元の食材を検査しようというものから始まっったといいます。果物やナッツから微量ながら放射性セシウムが極微量検出されたものの、蜂蜜からは100倍ほど高い放射性セシウムを検出。研究チームは何が起こったのか理解できず、誤検出かと思い再度検査したものの結果は同じったということから本研究がスタートしたとのことです。
このエントリーをはてなブックマークに追加