人間の平均体温といえば36.5度と答えるでしょう。正確には36.5〜37度となっているのですが、実は近年、都市部どころかジャングルで暮らす人達の平均対応が明らかに低下しているという謎の現象が発生しているそうです。
このような平均体温は1850年代、ドイツの内科医カールブンドリヒトが2万5千人の脇温度測定データをもとに37.0度とし、これが通常状態における人間の体温だとしました。この37度は長い間、人体の基準体温として通用されてきたものの、1992年には36.8度、2017年になるとさらに低下し36.6度が平均体温という研究などがでてきました。そして近年は更に低下してる状況が報告されているとのこと。
2020年10月に発表された論文でアマゾンの先住民5481人分の医療記録を調べたところ、2002年は37度だったものの、2018年には36.5度まで低下していたといいます。
アメリカ国民では1860年代のアメリカ南北戦争の退役軍人体温の記録と、2000年代のスタンフォード大学の患者の記録を総合して分析した結果でも、2000年代に生まれたアメリカ人男性の体温は、1800年代初めに生まれた人よりも0.59度も低かったことがわかりました。
これ以外にも複数で同様の体温低下が報告されており間違いないという結果になっているのですが、なぜこのような体温が低下するという現象が確認されているのか。その理由として考えられるのは、最有力なのは衛生水準の向上です。
つまり衛生が良くなり、病原体感染の頻度が減ったことで炎症を誘発する免疫システムの出番が減り体温が下がるというものです。研究者によると、現在アメリカのような先進国における国民の平均体温は工業化以前より1.6%低くなった36.4度と推定しています。
では原住民など、そうではない人たちはどう説明するのか。
熱帯雨林に居住する原住民の伝統的な日常生活はさまざまな病原体に晒されています。この病原体から身を守るために白血球などの免疫関連物質が絶えず活性化しています。当然このような環境に晒されば体温は高いままのはずです。
しかし21世紀にはいると状況も変化。そのような原住民であっても国の公衆衛生サービスを受けれるようになり衛生状態が大きく改善されているといい、抗生物質の使用の増加などの理由で腸内微生物の多様性が減少、腸内微生物による熱が減ったことで体温低下に影響を及ぼしたことが説明できるとしています。
2020年10月に発表された論文でアマゾンの先住民5481人分の医療記録を調べたところ、2002年は37度だったものの、2018年には36.5度まで低下していたといいます。
アメリカ国民では1860年代のアメリカ南北戦争の退役軍人体温の記録と、2000年代のスタンフォード大学の患者の記録を総合して分析した結果でも、2000年代に生まれたアメリカ人男性の体温は、1800年代初めに生まれた人よりも0.59度も低かったことがわかりました。
これ以外にも複数で同様の体温低下が報告されており間違いないという結果になっているのですが、なぜこのような体温が低下するという現象が確認されているのか。その理由として考えられるのは、最有力なのは衛生水準の向上です。
つまり衛生が良くなり、病原体感染の頻度が減ったことで炎症を誘発する免疫システムの出番が減り体温が下がるというものです。研究者によると、現在アメリカのような先進国における国民の平均体温は工業化以前より1.6%低くなった36.4度と推定しています。
では原住民など、そうではない人たちはどう説明するのか。
熱帯雨林に居住する原住民の伝統的な日常生活はさまざまな病原体に晒されています。この病原体から身を守るために白血球などの免疫関連物質が絶えず活性化しています。当然このような環境に晒されば体温は高いままのはずです。
しかし21世紀にはいると状況も変化。そのような原住民であっても国の公衆衛生サービスを受けれるようになり衛生状態が大きく改善されているといい、抗生物質の使用の増加などの理由で腸内微生物の多様性が減少、腸内微生物による熱が減ったことで体温低下に影響を及ぼしたことが説明できるとしています。