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一般的に目に見えない形で地面に設置される地雷。しかし、紛争が終わってもそのまま残され人の移動を大きく制限するという非常に厄介な兵器です。これに関して植物を用いた最新技術で地雷を見つけ出す研究が進められています。

デンマークの「Aresa」社が開発を進めているのはシロイヌナズナの遺伝子組み換えを行った植物です。これはコペンハーゲン大学と協力して研究を進めているもので、なんと植物で地雷を探そうというものです。

Plants to uncover landmines : Nature News
Land-mine detecting Plants created

二酸化窒素ガスに反応し赤く

どのようなしくみでそれを行おうとしているのか、遺伝子組み換えされたシロイヌナズナは埋められた地雷から放出される二酸化窒素ガスに敏感に反応するといいます。シロイヌナズナは3~5週間で成長していくものの、その地下に地雷があると二酸化窒素ガスに反応して葉っぱの色が緑から赤に変化していきます。

具体的には、研究者はアントシアニンを操作する方法で葉っぱを赤くする方法を考案しました。植物のアントシアニンは通常1年のほとんどの期間で働かないようになっているとのこと。しかし、これを遺伝子組み換えし、二酸化窒素ガスがあるとアントシアニンを生成し赤くなるようにしました。

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現在地雷は一般的に金属探知機や物理的に地面に力を与えて破壊しているものの、いずれにしても非効率的です。そこで、植物を用いて地雷を探し当てるという案で研究が進められています。


現時点では遺伝子組み換えされたシロイヌナズナがどの程度の二酸化窒素ガスに反応して色が変わるのか、その境界がよくわかっていないとのこと。

Aresa社によると、1人が1日に地雷の有無を調査し地雷を除去できるのは2平方メートル(縦横2m程度、約2畳)程度とのこと。一方で地雷を埋める側はそれよりも広い範囲に敷設することができるとしています。

反論や疑問点

ウィスコンシン大学マディソン校の園芸学者で、シロイヌナズナに取り組んでいるリチャード・ビエルストラは、植物は根が非常に浅く地表近くの地雷しか検出しないと反論。一方で、ノルウェーの地雷除去プロジェクトチームの責任者は多くの地雷を発見できるはずだと主張しています。

ちなみに「遺伝子組み換えの植物をばらまいていいのか?」という疑問について、この対応もちゃんとしており、今回遺伝子組み換えされた植物は成長に必要な重要なホルモンを取り除いており、成長するために特別な肥料を使う必要があるとしています。

同社はより安価に、かつ効率的に種をまく方法を開発しており、地雷以外もカドミウムやニッケルなど重金属汚染に反応する植物の開発を続けてます。
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