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私達が普段様々な匂いに接していますが、実はこれに関してミシガン州立大学医学部疫学の教授は嗅覚が低下した人は肺炎を起こしやすくその入院率も50%も高くなることがわかったと発表しています。

この研究はミシガン州立大学医学部疫学・生物統計学科のHonglei Chen教授率いる研究チームにより行われたもので、ペンシルバニア州ピッツバーグとテネシー州メンフィスの都市部に住む71~82歳の高齢者2,494人について、13年間の健康データを分析したというものです。
この研究の目的は、高齢者の嗅覚の低下が将来の肺炎発症リスクの上昇と関連するかどうかを調べることです。

This Stinks: New Research Finds Sense of Smell and Pneumonia Linked - Neuroscience News

嗅覚についてはレモンやガソリンなどの身近にある一般的な匂いを使った簡易嗅覚検査(B-SIT)を受け、嗅覚が良好・中程度・悪いを判断。この参加者は13年間、臨床検査と電話でのフォローアップを行い肺炎による入院の有無を確認しています。

結果、嗅覚が良かった人に比べて、嗅覚が悪い人は調査した13年間のうちに『肺炎』で入院する可能性が約50%高いことがわかりました。また、13年以外に過去に一度も肺炎にかかったことがない嗅覚異常の被験者は、初めて肺炎にかかるリスクが約40%ほど高かったとのこと。


研究者は「私たちの知る限り、この研究は、嗅覚(つまり嗅ぎ分ける力)の低下が高齢者の長期的な肺炎リスクの上昇と関連しているという初めての疫学的証拠を提供しています」と説明しています。

高齢者における肺炎は実は死亡率高く、具体的にはガンが1位、次に心疾患ときて3位に肺炎(9.4%)となっています。また嗅覚の異常や低下はこれまでもパーキンソン病や認知症と関連していることが強く疑われています。

そのため嗅覚の低下や異常というのは複数の慢性疾患の前兆である可能性があるとしており、「高齢者の嗅覚障害は危険因子として既成概念にとらわれずに考える必要があります」と述べています。
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