Oculus Rift

私達人間は常に時間を気にしある意味で時間に縛られた生活をしているのですが、ではこの時間の流れについて差があるのは何故なのでしょうか。今回頭に付けて使用するバーチャル・・リアリティーのヘッドセットを利用した時間圧縮効果の研究内容を紹介します。

簡単にまとめると
  • ゲーム愛好家の大学生がVRでゲームで時間感覚が狂う初体験をする
  • 実際にモニターとVRで時間感覚がどう狂うのか研究
  • VRだと平均で28%ほど時間が短く感じていた
カリフォルニア大学サンタクルーズ校の認知科学の学生だったグレイソン・ミューレンは、友人の家でVRゲームをプレイしていました。しかし、お互いに交互にプレイするためしばらくたって交代するということを繰り返していたところ、自分が一体何分プレイしていたのか、10分なのか40分なのか全く時間がわからないという不思議な感覚に陥ったとのこと。

Virtual reality warps your sense of time

彼らは過去の研究からゲームでプレイヤーの時間感覚を忘れさせるという内容は目にしたことがあるのですが、そのようなゲームの愛好家であるもののプレイしているなかで実際に時間感覚が狂ったことがなく、この経験がとても興味深かったとのこと。

そこで、心理学のニコラス・ダビデンコ教授の支援を受けて、ゲームと時間感覚のズレについて研究は始まりました。

通常のモニターとVRで調査

研究としては今回用意したのは通常のモニターを使ったゲームとVRヘッドセットを使った仮想空間でのゲームです。被験者41人に対して同じ迷路ゲームをプレイしてもらい、被験者らが時計を見ずに5分が経過したと感じたらゲームのプレイをやめるように説明されました。

結果、VRヘッドセットを装着してバーチャルリアリティバージョンをプレイした被験者は、一般的なディスプレイやモニターでゲームをプレイした被験者よりも平均で72.6秒(1分12.6秒)も長くプレイしたことが分かりました。これは言い換えれば、被験者は従来のプレイスタイルよりも仮想現実で実現したよりも28.5%多くの時間をプレイしたことを意味します。
この効果は自身が思っているよりも速く時間が経過するという「時間圧縮」と呼ばれます。 

ただ、今回の研究では時間圧縮はバーチャル・リアリティーで先にプレイした参加者にのみ確認されたとのこと。つまり、通常のディスプレイでプレイした後にVRでプレイした場合はその時間感覚が身につきある程度正確に答えられるようになったということを意味します。
したがって、VRに限って時間圧縮が見られたともいいえるとしています。

時間圧縮のメリット・デメリット

今回の研究からVRでによると時間圧縮を利用することで、例えば長距離の移動時間や何らかの治療にかかる時間などを感覚として短縮することができるといしているものの、デメリットとしてはVR空間で時間を忘れたかのようにプレイしてしまう可能性があるため現実の時間が分かるように時計を設置することが望ましいと訴えています。