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新型コロナウイルスが深刻化しているインド。1日あたりの新規感染者が40万人というよくわからない数値になっていたこともあるのですが、その一方で、パンのカビなどから感染するムコール症が、この新型コロナウイルスが原因で拡大していると報じられています。

ムコール症…初めて耳にされた方も多いとおもうのですが、実はインドでは今年に入ってから、2月や3月頃から発症が多発していると報じられ、現在、グジャラート州とマハーラーシュトラ州では1800件が報告されているという感染症です。

インドのコロナ感染者で危険な真菌感染症が急増、なぜ? | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
インド、今度は「黒い真菌」のムコール症拡散…「コロナの影響である可能性」 : 日本•国際 : hankyoreh japan


ムコール症は単純で原因はカビです。具体的にはクモノスカビ(Rhizopus)、リゾムコール(Rhizomucor)、ユミケカビ(Absidia)、ケカビ(Mucor)など誰も読まないであろうカビが原因なのですが、このようなカビは実はパンなど私達が普段口にしたり触ったりするものに含まれています。

当然、健康な人であれば脅威ではないものの、免疫力が弱い基礎疾患がある人、特に糖尿病を患っていたり、ガン治療などを行っている人は環境にあるカビが作り出す胞子を吸い込むころで感染。鼻、副鼻腔、眼、脳で感染症を引き起こし場合によっては死にます。

もちろん死ななくてもインドでは眼球を摘出しなければならなかったり、顎を摘出しなければなならない事態に陥っているとのこと。


ではなぜインドで感染症が増えているのか。考えられる理由としては新型コロナの治療のために使われるステロイド剤が患者の免疫力を低下させ感染を拡大しているのではないかと考えられてます。

ムコール症は抗カビ静脈注射で治療できるものの、例えば医療崩壊状態にインドでは仮に発見が遅れた場合には壊死した組織で無限増殖に入るためその部分を摘出する外科手術が必要になるとのこと。

ちなみにインドでは月に1人か2人が報告されるレベルだったものの、デリーでは4月以降で既に250人が報告されているとしています。