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将来、トイレがオシッコやうんちを分析して病気を教えてくれるようになると言われることがありますが、その研究はどのくらい進んでいるのか。その1つを紹介していきます。

今回紹介する研究はアメリカノースカロライナ州にある名門大学デューク大学で開発中のスマートトイレです。このトイレはうんちを分析し、炎症性腸疾患や過敏性腸症候群などの症状の兆候となる不規則性を探すことでその人物の腸の健康について知ることができるようになるとのこと。

Smart Toilet uses AI to spot signs of gastrointestinal trouble

専門用語が多いので簡単に紹介すると、このスマートトイレは人工知能を搭載しており、うんちを流す過程でそれをスキャンし健康状態を測定するというもの。具体的には、トイレを買い換える必要はなく、トイレの配管に機器を搭載して通過する便を検出するものになっています。

研究では3000人分のうんちをAIに学習させ、うんちの緩い、正常、便秘、および血液の存在を検出するものになっているといい、85%の確率でうんちの正常さを見定め、76%の確率で血液を検出することができたとのこと。

研究者によると既存のトイレに搭載することができること、トイレを使用した人が何か特別なことをする必要もないこと、他にも介護施設に住んでいる人など自分の状態を正しく報告できない人にとって特に役立つのではないかと主張しています。

またこの研究を進めている消化器内科医によると「通常、胃腸科医は患者の自己申告により便に関する情報に頼って、胃腸の健康問題の原因を特定する必要があるものの、これは非常に信頼性が低い可能性があります」と問題を指摘しています。

つまり客観的に測定されたものが患者の健康を守るという点では良いと考えられます。