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映画などでは「RPG!」で言葉でおなじみの兵器、RPG-7。実際の戦場からゲーム、ドラマなど様々な戦場に至るまで幅広く運用されているこの兵器。軍に興味がない方も一度は目にされたことがあると思うのですが、先日、誕生から60周年を迎えたと報じられています。

环球网軍事版によると、イタルタス通信は今月、対戦車ロケットランチャー『RPG-7』が60周年を迎えたと報じています。イタルタス通信によるとRPG-7は1958年に開発が始まり、ソ連軍への配備が正式に決定し初めて配備されたのは1961年6月15日でした。

传奇RPG火箭筒迎来诞生60周年,俄媒:再过30年依然美好

RPG-7は現在少なくとも80カ国以上で使用されており、60年が経ち対戦車兵器としては旧式化しているものの、安価で扱いやすく、かつ威力が強いこともあり現在でも多くの国で大量生産されています。

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その威力については現在配備されている最新鋭の戦車であれば、その貫徹力からは正面装甲を撃ち抜く事は困難なものの、例えば側面や後部など弱点を狙えば破壊することや行動不能にすることができます。つまり、非常に安価な兵器で数億円の兵器を運用不能にすることができるということです。

それ以外も経済的に豊かな国が配備している主力戦車以外、例えば旧式の戦車だったり軽装甲車程度であれば余裕で破壊することができるため、幅広く使用されているという理由はそこにあります。


RPG-7は無誘導のロケットを放つ兵器でありその命中率は使用者のスキルや照準器の有無により異なります。具体定期な数値については1976年に行われたアメリカ軍陸軍のデータがあります。それによるとRPG-7Vモデル(1960年代に配備されたタイプと推定)、距離50mでは100%、100mでも96%となるものの、200mでは51%に下がり、300mでは22%、400mでは9%にとなります。
そのためより確実に命中させるには敵に近づかなければならないという明らかな欠点があります。過去の紛争などでは主に約100m以内で発射されたことが多かったとされています。

そして現在、RPG-7は照準器UP-7Vに置き換えた有効射程を550-700mに延伸したRPG-7V2がロシアでは生産されています。その命中精度は150mの目標に対して40~50cmの誤差とされています。

更に発展型としてRPG-7V3(仮名)が今後2.3年のうちに配備されるようになるとしています。特徴としては貫徹力や破片ダメージなどの改善であり、アクディブ防護システムを搭載した戦車やヘリコプターなどほぼ全てのターゲットに対して有効な兵器になるとしています。また有効射程についても最大で1kmに達する可能性があるなど、RPG-7は発展を続けながら今後も運用されていることが予想されています。